ホラー映画友の会

ホラーファン歴30年、今まで見てきたホラー映画を紹介します。

スプラッター映画の巨匠H・G・ルイス監督死去

「血の祝祭日」「2000人の狂人」「血の魔術師」などでスプラッター映画ファンにはお馴染のハーシェル・ゴードン・ルイス監督が、2016年9月26日に亡くなられたそうです。

スプラッターの先駆者ハーシェル・ゴードン・ルイス監督が死去[映画.com ニュース]
http://eiga.com/news/20160927/13/


スプラッター映画という概念がまだ無かった60年代から、大量の血糊を飛び散らせ、人体を見世物のように切り刻んでいた監督ですね。
エクスプロイテーション映画といわれるエロや暴力を見世物にした映画を撮っていた方ですから、どこまでも見せてしまうその過剰なまでのサービス精神を持って撮った一連のホラー映画の描写も凄かった。
それらはドライブインシアター向けに作っていた作品なのですが、こんなの当時の普通の映画館じゃ公開できなかったでしょうね。
一般的な映画作品として見れば脚本、演出を始めとする全ての要素があまりにもお粗末だし、低予算なスプラッター描写も今の商業映画のレベルを期待したら落胆するかもしれません。
でもここまでのパワーを秘めた作品っていうのは現代でもなかなかありません。
個人的には最もパワフルでクレイジーな「2000人の狂人」が一番好きですね。
1970年代初頭に映画製作から手を引きましたが、2000年代に突如「ブラッディ・フィースト 血の祝祭日2」で監督に復帰。
実は未見なので、これを機に中古DVDを探してみようと思います。

昔から慣れ親しんだ作品の生みの親が亡くなるというのは、自分の体の一部を失ったかのような喪失感を覚えますね。
少し前の「血の魔術師」に続き、今年は「血の祝祭日」がリメイクされたりして、H・G・ルイス監督がまたクローズアップされると思っていたのに残念。
心からのRest In Peaseを。。。

「血の祝祭日」


「2000人の狂人」


「カラー・ミー・ブラッド・レッド」


「悪魔のかつら屋」


「ゴア・ゴア・ガールズ」


「血の魔術師」


「ブラッディ・フィースト 血の祝祭日2」


リメイク版「血の祝祭日」


    
   
  



続きを読む

テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/09/28(水) 19:39:24|
  2. スプラッター
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「マギー」 ゾンビ化していく少女と、見守る父の物語

「マギー」
(原題:MAGGIE)
2015年アメリカ映画



アーノルド・シュワルツェネッガーが冴えない農夫役、「ゾンビランド」のアビゲイル・ブレスリンがゾンビに噛まれ徐々に身体を蝕まれていく娘、マギー役を演じた作品。
演技には期待できないけどシュワちゃんの農夫役っていうのも見てみたかったし、「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞にノミネートされたりと演技派で知られるアビちゃんのゾンビ役ってのも興味があり、ちょっと期待していました。

まず理解しなければいけないのは、この「マギー」は戦ったり、逃げ惑ったりするような一般的なゾンビ映画ではないということ。
ゾンビの活躍を期待して見ると肩透かしを食らいますのでご注意を。
また、ゾンビ化していく過程や体の変化を見せる訳でもなく、なす術もなく運命を受け入れざるを得ない一家を淡々と描いていきます。

感染するとゾンビ化してしまうウイルスが蔓延しつつあるアメリカの片田舎。
農場を営むウェイド・ヴォーゲルは、汚染された作物を焼き払い、無人の商店などか生活物資を掻き集めながら暮らしていた。
そんな中、長女のマギーが物資を探している最中、腕をゾンビに噛まれてしまい、隔離病棟に入院させられてしまう。
ゾンビへと変身してしまう事が分かっているため、医師や警察などが引き止めるものの、それを聞かずにウェイドはマギーを自宅へと連れ帰る。
自宅では継母であるキャロラインとその連れ子の幼い兄妹が待っていた。
住み慣れた家でギリギリまで普段通りの生活を送らせようとするウェイドだったが、すぐにマギーは食欲を失い、肌が変色していくといった異変が表れる。
ある日、マギーの感染を知った友人がマギーをキャンプに誘い出す。
集まった友人たちの中にはマギーが恋心を寄せる少年トレントもいたが、彼も感染しており、マギーよりも症状が進んでいた。
自分が生者として仲間に会うのはこれが最後と悟ったマギーは、親友と最後の抱擁を交わし、自宅へと戻る。
日増しに症状が悪化していくマギーに耐えられなくなった継母キャロラインは、幼い二人の子供を連れて実家へと帰ってしまう。
ウェイドと二人になったマギーは親子二人の時間を過ごすが、それも長くは続かなかった。
マギーを隔離病棟へ連れ戻そうと地元の警察がウェイドの自宅へ現れる。
警察の前に立ちはだかって何とか阻止するものの、ウェイドもマギーも残された時間が残り少ないことを理解していた。
明け方、ベッドからゆっくり起き上がったマギーは、ソファーで眠るウェイドのもとへフラフラと歩み寄っていく。。。

冒頭に書いた通りゾンビと戦う映画ではなく、ゾンビ化してしまう不治の病に冒された少女を描きます。
登場するゾンビは、マギーを噛むゾンビ、立ち寄ったガソリンスタンドにいたゾンビ、近所の父子ゾンビ、計4体だったと思います。
マギーが噛まれるシーンは一瞬しか映らないし、父子ゾンビはフラフラ歩いているところを撃たれるだけ。
唯一ゾンビらしく襲い掛かるのはガソリンスタンドのゾンビのみ。
グロいシーンも皆無ですので、ホラー映画として見たらダメ。

じゃあ親子の人間ドラマでさぞかし泣かしてくれるんだろうと思うかもしれませんが、登場人物の内面描写が弱く、自分はあまり泣けませんでした。
ゾンビに噛まれた本人もその家族も、実際そんな状況に陥ったら相当苦悩すると思います。
ところがこの親子は割と冷静で、感情をあまり表に出しません。
自分が間もなく死んでゾンビになる…、愛娘が間もなく死んでゾンビになる…、それに対する感情の揺れを表現できれば感動倍増だったのですが。

そして、個人的にはもっとマギーが戸惑ったり、怯えたりするシーンがあっても良かったと思います。
年頃の女の子なんですから、体に異変が表れ、化け物に近付いていくのを実感したらもっと動揺すると思うんですよね。
「体温が室温と一緒じゃねーか!」みたいなのはやり過ぎだとしても、そういうリアクションは盛り込むべきだったのでは。

題材としてはすごく面白くなる可能性を秘めた作品だったと思うのですが、残念ながら素材をそこまで昇華させられませんでしたね。
「ウォーム・ボディーズ」みたいな新しいゾンビ映画の形を見せてくれると期待していたのでちょっと残念。
ちょっと捻ればゾンビ版「ヴァージン・スーサイズ」みたいな面白い作品になったと思うんですよねぇ。惜しいなあ。

 


続きを読む

テーマ:ゾンビ映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/09/26(月) 21:56:29|
  2. ゾンビ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「ファイナル・デッドブリッジ」 監督と脚本家を入れ替えてのシリーズ5作目

「ファイナル・デッドブリッジ」
(原題:FINAL DESTINATION 5)
2011年アメリカ映画




イマイチという評判を聞いて未見だった前作「ファイナル・デッドサーキット」を少し前に見た流れで、何となく見てみたシリーズ5作目。
4作目はうわさ通りの出来だったのでこのシリーズはもう見なくていいかな…と思ったのですが、この5作目は監督と脚本家が代わったということでもう一度だけ見てみることにしました。
監督のスティーブン・クォーレは、「タイタニック」や「アバター」の第二班監督を務め、「ファイナル・デッドブリッジ」の次に竜巻映画「イントゥ・ザ・ストーム」を撮った人です。
また脚本はリメイク版「エルム街の悪夢」「遊星からの物体X・ファースト・コンタクト」を書いたエリック・ハイセラー。
この脚本家さん、この後にポール・ウォーカー主演の「ハリケーン・アワー」の脚本&監督を務めた方です。
「ハリケーン・アワー」は、ハリケーンで無人となった街の病院で、保育器から出せない生まれた直後の我が子を守る、新米パパを描いた人間ドラマでした。
日本ではディザスター映画のように宣伝されたためそのイメージで見た方からは評価が低いようですが、限られた狭い舞台の中で展開する低予算作品ながらも、サスペンスと温かみのあるストーリーが個人的にとても心地よかったです。
このあたりの人選を見ると、製作サイドも「ファイナル・デスティネーション」シリーズにテコ入れしようとしたのかな?なんて思えたりしますね。

今回は工事中の橋が崩落するという事故で命拾いした新社会人たちが主人公です。
就職先の研修旅行のためバスに乗っていたところ、主役のお兄ちゃんが事故を予見し、バスを停めて外に飛び出します。
それにつられて数名の男女が下車したところ橋が揺れ始め、全員橋のたもとまでダッシュ!間一髪のところで助かります。
しかし、彼らはもともとその事故で死ぬ運命だったため、その命を奪う為に運命が追いかけてくる。。。

オープニングの橋崩落シーン以降はいつも通りの展開です(笑)
本来橋で死ぬはずだった順番通り、若者たちが一人ずつ無残な死を遂げていきます。
その死の連鎖を止めるためには、誰かが助かってその流れを止めなければいけない。
結局、監督と脚本が代わってもシリーズ一連の連鎖は止められなかったみたいです(汗)
でも、前作「ファイナル・デッドサーキット」と大きく違うのが、シリーズ初期のようなシリアスタッチに軌道修正した点。
前作は悪ふざけが過ぎたためにリアリティが感じられず、また死に方も悪い冗談みたいなシーンばかりでそれがCGの粗となって表れていました。
ヤケクソで暴走したかのような前作よりも、真面目に新しい「ファイナル・デスティネーション」を作り上げたところは評価したいですね。

あと、驚いたのがラストのオチ。
橋の惨劇を乗りた生き残りの若者たちは、新生活を始めるためにパリ行きの飛行機へと搭乗します。
するとその飛行機には、なんと「ファイナル・デスティネーション」1作目の登場人物たちが乗ってるんです!
冒頭からちょっと古めのクルマが多く出ていたので「予算が無かったのかな…」なんて考えていたのですが、この5作目の舞台は、1作目が製作された2000年のアメリカだったんですね。
飛行機から降りる!降りない!と揉めてる彼らを横目に、主人公たちを乗せた飛行機は離陸するのですが…1作目を見た人ならその後どうなるかはご存知ですよね。。。
最近が舞台かと思って見ていたら、5作目のお話は1作目よりも以前に起きた事件だったというオチ。
1作目に対する監督と脚本家のリスペクトを感じずにはいられない展開です。
このラストを見ると、あえてシリーズのお決まりパターンを踏んだのも、旧作に対する敬意の表れなのかなと思えてきますね。

前作のように肉片が飛びまくるような描写は少ないですが、それでも頭部を粉砕したり、路上に転がった眼球をクルマが轢いて潰したり、クレーンのフックが頭部を貫通したりと、容赦ない残酷シーンの連続。
中でも、レーシック手術で使うレーザーが暴走し、肌をジリジリ焼くシーンはきつかったです。

主人公の青年を演じるのはニコラス・ダゴスト、その恋人役は「ウォーキング・デッド」でアンドレアの妹役を演じていたエマ・ベル。
FBI操作官は「レッド・オクトーバーを追え!」でソナーと睨めっこしていたコートニー・B・ヴァンス。
また久々にトニー・トッド(「ファイナル・デスティネーション」「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド死霊創世記」)もシリーズに復活しています。

5作目がヒットしたらさらに続編も作る計画だったようですが、既に5年が経過したのに音沙汰がないということは、これで打ち切りでしょうか?
まあ今作で1作目に話が戻りましたからね、もうこのままそっとしておいてもいいような気もしますね。
シリーズのファンとしてはちょっと寂しい気もしますが。

   


続きを読む

テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/09/06(火) 20:16:04|
  2. ホラー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」 人気シリーズのスピンオフが無料で見れます♪

先日、「ウォーキング・デッド」の続きが待ち遠しいと当ブログに書きました。
その時ふと思い出したのですが、「ウォーキング・デッド」の別シリーズ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」がamazonプライムで無料配信されてるんですよね。
「ウォーキング・デッド」のスピンオフであり、ゾン…じゃなくてウォーカーが出現し、少しずつ文明が崩壊していくアポカリプス初期を描いたテレビドラマです。



自分はプライム会員なので、配信が始まってすぐにスマホでパイロット版の1話目を見たのですが、さすがにスマホの画面じゃ見づらかった。
そこで改めてパソコンで見てみよう!と思ったものの、何となくPCで見るのが億劫で未見のままズルズルきてました。
やはり映画はテレビの前でソファーにドカッと腰を下ろして見たいと思いまして。
そこで、ついにAmazon Fire TV Stickを購入しました。一番安い4,980円のやつです。
無料で見れるのにストリーミング再生機器を買うのは勿体ない…と思っていたのですが、これは買って大正解。
「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」はシーズン1全話が視聴可能で、現在放送中のシーズン2も毎週新しいエピソードが追加されています。
プライム会員なら全話無料ですし、amazon先行配信なので現時点ではここでしか見れません。
またその他の映画も、ソフトが発売されたばかりの新しい作品が無料で見れます。(現時点では「ジュラシック・ワールド」「ミッション・インポッシブル・ローグ・ネイション」など)
あまりマニアックなホラー映画は多くありませんが、スティーブ・マイナーがリメイクした「デイ・オブ・ザ・デッド」などが無料配信中です。
無料配信作品以外も、レンタル程度の料金を払えばドマニアックな作品なども視聴可能です。
amazonのプライム会員で、映画をよく見る方ならFire TV は持っていないと絶対に損だと思いますよ~。

そんな訳で、晴れて「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」が見れる環境が整い、最新のシーズン2第7話まで一気に鑑賞しました。
アメリカ南部を舞台にした「ウォーキング・デッド」に対し、「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」は西海岸ロサンゼルスが舞台。
共に離婚歴ありのトラビスとマディソンのカップルと、マディソンの連れ子であるニックとアリシアの4人家族が物語の核となります。
一家が暮らすLAに、謎の伝染病が発生、感染者が人間を襲い始めます。
街がにわかにパニック状態に陥りかけた時、警察が事態を収拾しようと乗り出しますが、それが火に油を注ぐ形となり、街中で暴動が発生。
その騒ぎの中で発生した死者が蘇って他の人間をを襲い始め、事態はさらに悪化してしまいます。
そんな修羅場のLAから脱出を試みる主人公一家に、トラビスの前妻ライザと息子のクリスが合流、さらに暴動の最中、一行を助けてくれたエルサルバドルからの移民であるサラザール一家が加わり、軍に守られた郊外の住宅地へと辿り着きます。
そのフェンスで囲まれた街は一見平和に見えますが、秩序を守るために軍隊が市民を押さえつけていました。
また、怪我人や病人は強制的に医療施設で隔離され、麻薬中毒のニックと、市街から脱出する際に負傷したサラザール家の母親も施設へ連行されてしまいます。
その直後、軍が撤退する事が決定、保護下にある市民は皆殺しにされる事を知った一行は街からの脱出を決意。
まずはニック達を連れ戻すため、軍に守られた医療施設へ大量の「感染者(=ゾンビ)」を引き連れて向かう。。。

ここからシーズン1のクライマックスへと突入していきます。

私はシーズン1そのものが「ちょっと長めのプロローグ」という印象を受けました。
全6話で「ちょっと長めのプロローグ」でもいいのですが、残念ながら物語の構成に難がありました。
展開が遅く、ダラダラとお話が進むため、寝落ち→翌日見直すを何度か繰り返しました。
全く話が進まないので「この話必要?」と感じる回がいくつかありましたねぇ。
最初から本家「ウォーキング・デッド」のような劇的な展開を期待するとちょっとがっかりするのでご注意を。

「ウォーキング・デッド」も出会うグループごとにゾンビの呼び方が違いますが、「フィアー~」では感染者と呼ばれています。
感染者が出現し始めた初期を描いているので、あまりゾンビが出てきません。
ときどきチラッと出ますが、シーズン1の後半までゾンビの存在感は薄く、人間のサバイバルドラマ中心に展開します。
ゾンビが出てこないのでゴア描写も殆ど無く、たまに出てくるゾンビもまだ死にたてなのでメイクも軽めです。

人間ドラマで文明崩壊を見せるというアイデアは良いのですが、それにしてもあまりにもゾンビと人間が混在するシーンが少なく、人々の生命や暮らしがゾンビ出現によって脅かされていく過程があまり表現されていません。
暴動の混乱の中でゾンビに襲われているシーンは多少あるものの、暴動が治まったら街は一瞬でゴーストタウン化して、人影もゾンビ影(?)も街から消えてしまいます。
いくらゾンビの感染力がすごくても、一瞬で街から人が消えたり、またそこまで勢力を拡大したゾンビの存在感が感じられないのは違和感がありますね。
その過程を描かないと、この初期段階を舞台にする意味が半減してしまうと思うのですが。

また、感染源が明らかにされるのかと思いましたが、残念ながらそれには触れられず。
まああまり真相を明らかにし過ぎてもミステリアスさを削ぐ事になってしまいますが、とりあえず目新しい試みが無かったことは残念です。

そして、「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」が最もダメな点は、見た方々が口を揃えて仰っている、「登場人物への感情移入ができない」事だと思います。
登場人物はどいつもこいつも揃いも揃って、自己中心的で、身勝手で、協調性が無くて、空気が読めなくて、頭が悪い…。
こんなにキャラクター創造がダメな作品ってあまり無いですよ。
まず主人公一家のお母ちゃん、マディソンの自己中心ぶりが酷過ぎ。
不信感丸出しで酷い態度で接した相手に謝罪もなく、それが当たり前と言うように助けを求めたり、乗っけてもらった船でもエラソーな態度で振舞ったり、しまいには嫌いな人間をゾンビの檻に放り込んだりとか、もう早くお前が食われてくれと願ってます(笑)
あとマディソンと並んで早く食われて欲しいのがトラビスの息子クリス。
一人でイジイジいじけっ放しで、たまに何か喋ったと思えば皮肉や憎まれ口だし、たまに何か行動を起こせば全て裏目に出て人に迷惑かけてばかり。
演じている俳優には申し訳ないけど、もう顔を見るのも嫌。お願いだからもう出てこないで(笑)
その他登場人物も性格が…とかいう問題じゃなくて、もっと根本的な人間性を疑うようなキャラばかりだから救いが無い。
こいつはマシかな…と思ってると突然訳の分からんことでキレ始めたりとか、もうほんとに全員ダメ。
誰がゾンビのえじきになっても知ったこっちゃないので、いまいち物語に入り込めないんですよね。
寧ろ噛まれてゾンビになった方が、周囲にとって無害なんじゃないかと思えるくらいなので、、、

本家と比べるとクオリティは低いと言わざるを得ませんが、amazonプライム会員ならただで見れますし、「ウォーキング・デッド」新シリーズまでの暇つぶしとしては十分楽しめます。
現時点ではその展開に不安を抱えてはいますが、今後に期待しつつ、ファンとして一応その行く末を見守ろうと思います。

 

 


  1. 2016/08/31(水) 00:34:02|
  2. ゾンビ
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:0

「ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー」 チェーンソースプラッターの隠れた名作

「ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー」
(原題:PIECES)
1982年イタリア/スペイン合作




ここでまた色々と懐かしいホラーがソフト化され、2016年後半から暫くは資金難に陥りそうです(泣)
そんな中で、個人的に目玉作品と考えているのが「ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー」です。
昔レンタルビデオで見て、その残酷描写と驚きのラストに腰を抜かしそうになりました。
しばらく経っても忘れられず、高額な中古VHSビデオまで購入してしまいました。

ヌード女性のジグソーパズルで遊んでいたことを咎められた少年が母親を斧で惨殺、ニコニコ笑顔で遺体をバラバラに解体してしまいます。
しかし現場に警察が踏み込もうとすると少年は自らクローゼットの中に隠れ、自分も被害者を演じて犯行を隠します。
時は流れ、ある大学の校内でチェーンソーを使った連続殺人事件が発生。
犯人は大人になった少年で、組み上げる前のパズルのヌードモデルのように、女子大生の遺体をバラバラに刻んでゆく。。。

日本では知名度の低い作品ですが、当時のB級ホラーとしてはそこそこのクオリティを保っています。
イタリアンホラーのようなダラダラした所もなく、アメリカのホラーっぽいテンポなので見やすい。

登場人物の一人が元少年なのですが、殺人鬼の顔は見せないため誰が元少年なのか分かりません。
ラストで「こいつか!」となる訳ですが、まあB級ホラーにありがちないささか強引な展開ではあります。
この犯人判明がオチか…とガッカリしたらいけません。
この作品のラストには驚愕の三段オチが用意されているのです!
特に最後の展開は色んな凄まじいので、エンドロールが出るまで気を抜かずに見てくださいね。

1982年のB級映画としては特殊メイクもかなり頑張っていて、残酷描写のレベルも非常に高いです。
チェーンソー映画(?)の先駆けである「悪魔のいけにえ」に直接的なゴア描写が無かったのに対し、こちらは血とバラバラ死体の大盤振る舞いです。
チェーンソーが女子大生の肌を抉るシーンのアップとか、なかなかキツイですよ。

監督はスペイン人のファン・ピケール・シモン(J.P.サイモン)。
人食いナメクジが人間を食いまくる「スラッグス」や、90年代には「新リバイアサン/リフト」という深海ホラーを撮ったりもした監督です。
昔はファン・ピークエル・サイモンと読んでいたと思うのですが、最近はこのように書かれていますね。
出演は「地獄の門」「エクスタミネーター」のクリストファー・ジョージ、「XYZマーダーズ」や実写版「ポパイ」でブルートを演じていたポール・L・スミスあたりが有名どころでしょうか。

それにしても、こんな作品がまさかのBlu-ray化とは嬉し過ぎます♪
隠れた名作B級ホラーが改めて評価されるのは、この手の作品のファンとしては大変喜ばしい!
歴史に埋もれそうなB級映画を、ソフトメーカーさんにはどんどん発掘して欲しいですね~。





テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/08/23(火) 18:57:52|
  2. スラッシャー(殺人鬼)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「ウォーキング・デッド」が待ち遠しい…

アメリカじゃすでにシーズン7が話題になっている「ウォーキング・デッド」。
DVDで見ている自分はしばらく前にシーズン5を見終わって、今はシーズン6のDVD発売待ちです。

シーズン5ではハーシェルの娘でありマギーの妹でもあるベスにはびっくりさせられました。
あそこであんな風になるとはね。。。
「ウォーキング・デッド」の中でもかなり意表を突かれたシーンでした。

http://www.amc.com/shows/the-walking-dead/video-extras/season-05/episode-08/spoilers-beth-greene-the-walking-dead

まあ彼女はもともと言わなきゃいいのに…、やらなきゃいいのに…って事をあえてするキャラでした。
何度も死亡フラグが立ちつつも、よくぞこれまで生き続けてきましたね。
ついにその運も尽きたということでしょうか。

それにしてもシーズン6の発売が待ち遠しい。
DVDで見ていると所有できるというメリットはあるものの、ネット配信より大幅に遅いのがつらいところ。
でもね、持っていたいんですよねえ、ディスクを。
それに、配信で見ておいて、後でソフト購入というのは何となく悔しいんです。
だから発売日までひたすら我慢プレイ。

そんな訳で、「ウォーキング・デッド」禁断症状が出そうだったので、今はシーズン1から見直しています。
最初の頃はグレンなんて少年みたいだし、ダリルも今より随分きれいな顔しています。
6年の時の流れを感じますね。
今じゃ顔色一つ変えずにゾンビにとどめを刺すキャロルも、まだDV夫に怯えて暮らしてます。
過去に遡って見るとこうして今との違いを楽しみながら見ることができますね。

こうして繰り返し見てる「ウォーキング・デッド」は、やはり名作ゾンビ映画と比べても非常にクオリティが高いと思います。
これ以上のゾンビメイクは今後出ないだろうと思われた「死霊のえじき」も、「ウォーキング・デッド」を知った後ではえらくシンプルに見えてしまいます。
テレビ映画で毎回あのクオリティのゾンビメイクを繰り出すKNB(特殊メイクを担当する会社)は本当にスゴイ。
ちなみに「ウォーキング・デッド」の製作にも関わっているKNBのグレッグ・ニコテロは、「死霊のえじき」で生首のゾンビを演じているのは有名な話ですね。

ゾンビ映画の常識を覆した「ウォーキング・デッド」、これからもホラー映画ファンは暫く目を離せませんね~。

              


テーマ:ゾンビ映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/08/08(月) 19:18:13|
  2. ゾンビ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「グエムル-漢江の怪物」 韓国映画界が放ったモンスター映画の佳作

「グエムル-漢江の怪物」
(英題:THE HOST)
2006年韓国映画




韓国映画界が放ったモンスター映画。
公開当時劇場で見ましたが、今でも時々見たくなる作品です。

韓国を流れる河川、漢江(はんがん)に、在韓米軍が流した薬品が原因で突然変異したモンスターが出現。
人々をさらっては巣に連れ帰っていた。
目の前に出現したモンスターに反撃を食らわせた中年男カンドゥだったが、中学生の娘がさらわれてしまう。
モンスターと接触したカンドゥは捕えられ、医療機関で厳しい検査を受ける事になる。
そこで娘の携帯電話から着信があり、生存している事を確信したカンドゥは、父親、弟、妹の力を借りて病院を脱出。
モンスターを追いかける。。。

モンスターは勿体ぶらずに最初からその姿を見せまくります。
ピーター・ジャクソン監督の息が掛かったニュージーランドの会社およびアメリカ西海岸のスタジオで制作されたモンスターのCGは、2006年当時としてはかなりハイレベルなクオリティ。
モンスター映画好きにとってはなかなか見ごたえがあります。

冒頭、突然川沿いの公園に怪物が現れ人々に襲い掛かる場面がスピード感がありスリリング。
そこだけ見ると以降のハイテンションな展開に期待が高まりますが、それ以降はわりとゆったりお話が進みます。悪く言うとグダグダ。
でも退屈と感じる寸前でモンスターがちょこちょこ姿を見せてくれるのがうまい。良く出来てます(笑)

孫娘を捜索する一家のキャラクター描写にはちょっと難あり。
父カンドゥは父親が経営する売店を手伝っていますが、店番しながら居眠りしたり、昼間から酒を飲んだり、売り物をつまみ食いしたりとかなりのダメ親父。
それが娘を助ける過程で立派な父親に変化していくのかと思いきや、ずーっと情けなく緊張感のないままなんです。
娘をさらわれたショックで正気じゃいられないという気持ちは分かりますが、娘を助け出したい!という強い意志があまり見えてこない。
なので、観客が感情移入するのを拒んでいるように感じてしまうんです。
またおじいちゃんもちょっとコミカル過ぎて緊張感を削ぐ一因となっています。
最後の最後、モンスターと対峙する一瞬だけ強いカンドゥが見れますが、それよりも際立って格好良く見えるのが妹。
アーチェリーの選手という設定で、火の点いた矢でモンスターに会心の一撃を食らわせます。
いいとこ無しの主人公カンドゥさん(笑)

ラストは韓国映画お得意の「最悪の結末を美談にまとめる」手法。
監督はきれいにまとめたつもりなんでしょうが、私としては非常に後味が悪い終わり方でした。
韓国映画は頑張った登場人物も情け容赦なく死なせるからねえ。

その他、展開に説明不足な点があったりといまいち完全燃焼しきれない部分もあり、映画作品としては100点満点中70点くらい。
でもこの作品が世間で高く評価されているのは、やはり怪獣映画としてのスペックの高さからでしょう。

監督は「殺人の追憶」「スノーピアサー」などのポン・ジュノ。
以前に「殺人の追憶」も見ていたので、こんな怪獣映画も撮れるんだと驚いた記憶があります。
主演のソン・ガンホはポン・ジュノ作品の常連であり、「殺人の追憶」でも主役の刑事を演じていました。
またカンドゥの妹を演じていたペ・ドゥナは、日本映画「リンダ リンダ リンダ」や、ハリウッド映画「クラウドアトラス」などにも出演していますね。

ちょっとした突っ込みどころはあれど、製作から10年も経った今でも繰り返し楽しめるんだからスゴイ。
韓国映画のパワーを十分に感じる事ができる作品のひとつですね。

 


続きを読む

テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/07/16(土) 23:13:18|
  2. モンスター
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「ジャンク / 死と惨劇」シリーズ 日本が産んだ残酷ドキュメンタリー(風)作品

「ジャンク」シリーズ
(原題:FACE OF DEATH)他
1978年~ アメリカ映画(表向きは…)




色々な意味で悪名高き「ジャンク」シリーズがDVDボックスで発売されるそうです。
まさかこのシリーズをボックスで発売するなんて驚きです。
小中学生の頃、これに含まれる中で「新ジャンク」以外は全部見ました。
友達と一緒に「ひゃぁぁあ!」と絶叫しながら見たものです(笑)

「ジャンク」は死をテーマに作られたモンド映画です。
海外で作られた作品のように装っていますが実は日本で企画された映画です。
本物のアクシデント映像と、ヤラセの残酷映像を組み合わせた構成となっているのが特徴。
よくこんな映像撮れたな!というショッキングな映像は作り物で、その合間に差し込まれるテレビの決定的瞬間!的な映像が本物です。
ドキュメンタリー風に作られていますが、「食人族」のようなフェイクドキュメンタリー部分が多いのでご注意を。
(1作目公開時に話題となった電気椅子の処刑シーンも、後で作り物と知ってびっくり…。)

【2017年3月追記】
下記サイトで、ジャンクシリーズの仕掛け人が「役所のようなところから流出させた刑務所の記録映像」と語っています。
↓↓↓↓↓
http://tocana.jp/2017/03/post_12604_entry.html

「あんなのニセモノだ」という心の拠り所が無くなってしまった。。 【追記ここまで】

ヤラセ映像が含まれてるとはいえ1作目と2作目は製作者の意図を感じられました。
ところが3作目は惰性で作ったような脱力感で、4作目にいたっては1作目よりも前に作られたどっかの海外作品に「ジャンク4」というタイトルを付けただけという体たらく。
ところが、前作までの流れだとさぞかしつまらんだろうと思って見た「ジャンク5」は、死臭が漂ってきそうな本物の遺体が次から次へと出てきて腰を抜かしました。
5作目はそれまでのジャンクとは構成が異なり、ブラジル、リオデジャネイロで発生した殺人事件の現場を取材した内容です。
死の瞬間を追ってきたそれまでの作品と違い、殺人現場に横たわるうつろな目の遺体を撮影しまくった5作目は衝撃の質が異なります。

それまでリオといえばカーニバルが開かれる陽気な街だと思っていたのですが、これを見ておっかない場所だというのを初めて知りました。
以降、リオに対して漠然とした興味があり、ファベーラを舞台にしたブラジル映画も見てきましたが、この街には「ジャンク5」のイメージからか死の臭いを強く感じ、ホラー映画なみの恐怖を感じました。
リオでオリンピックが開催される今年、改めて「ジャンク5」を見るもの良いかもしれません。
「リオでオリンピックなんて正気か!?」と思う自分は、とても現地へ観戦に行く気にはなれませんが。。。





テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/07/11(月) 19:09:45|
  2. その他
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「グッドナイト・マミー」 顔に包帯グルグル巻きの母親は誰!?

「グッドナイト・マミー」
(原題:ICH SEH ICH SEH)
2014年オーストリア映画



予告編を見て裏がありそうなお話だったので、極力事前情報を仕入れずに鑑賞。
これ、結構好きなタイプの作品でした。

9歳の双子の兄弟エリアスとルーカスの元へ、顔を包帯でグルグル巻きにされた母親が帰ってくる。
母親の言動は以前とは別人のようになっており、特にルーカスの事をシカトするような態度を取るようになっていた。
いつしか兄弟は、一緒に暮らす女は母親ではないのでは?と疑い始める。。。

以下、ネタバレ全開で書きますのでご注意を。

顔を隠し、以前とは雰囲気の違う母親に対して疑念を抱く兄弟。
そんな不信感がピークに達した時、兄弟は母親をベッドに縛り付け、正体を明かせと拷問を行います。
助けを求められぬよう上下の唇を瞬間接着剤で閉じたり、虫メガネで太陽光を集めて頬をジリジリ焼いたり、前歯をデンタルフロスでガリガリ削ったり。
母親は、事故でルーカスが死んだ事を説明しますが、ルーカスの姿が見えるエリアスにはそれが受け入れられません。
そして、部屋に放った火が母親に燃え移り、全身が炎に包まれてしまいます。
燃え盛る家を横目に、広大なトウモロコシ畑を走る抜けるルーカスとエリアス。
畑を抜けると、そこには以前の優しい笑顔を見せる母親が現れ、兄弟の体にそっと手を添えます。。。

母親の包帯は、ルーカスが亡くなった事故の時に負った傷によるものだったんですね。
また、ルーカスが死んでいるのでは?というのは結構早い時期に気付きました。
母親はルーカスが居ないように振舞っていたし、ルーカスも言いたい言葉は全てエリアスに耳打ちし、代わりに喋らせていたので。
注意深く見ると、他にもエリアスから「二人兄弟」と言われた時に母親の目が泳いだり、1本の歯ブラシを兄弟が使っていたりと、細かい演出がたくさん仕込まれています。
監督はヒントをあえてたくさん仕込んでいる訳ですから、「すぐにオチが分かったぜ!」と勝ち誇るのはちと違う。
息子の一人を失い、顔に傷を負った悲しみから精神が不安定な母親を、まるでモンスターのように見ていたエリアスに気付いた時に背筋がゾッとします。
子供は純粋さゆえにときに残酷になってしまうというのは、過去に様々な作品で語られてきました。
この作品も純粋さが仇となって愛する母親を殺してしまうのです。
実際、見ているこっちも前半の母親は、他人か?幽霊か?モンスターか?と想像力を掻き立てられます。
視点は完全に双子の兄弟と同じで母親を怪しんで見ています。
ところが、一家に隠された秘密がはっきりしたあとは、幼い少年が悪魔のように見えてきます。
この切り替えが非常に面白く、一本取られた!と思いました。

結果的に恐ろしい子供になってしまったエリアスですが、彼自身もゴキブリの悪夢を見たりと、精神的に追い詰められている姿描かれています。
可哀想な親子ですね。。。

エンディングは母親と共にエリアスも火事で死んでしまった事を暗示していました。
あの世でまた3人一緒になれたという悲しいハッピーエンドで幕を閉じます。

映像はオーストリアの美しい森林や田園風景を映し出しますが、人の気配がなく、静かにどことなく冷たく描かれています。
それがまた見ている者の不安な気持ちを煽ります。

想像以上に良く出来た作品でかなり満足。気に入りました。

しかし例の如く、日本版DVDのパッケージが酷い(笑)
ヨーロッパ映画らしい雰囲気を持ったスリラー映画の佳作なのに、安っぽいB級ホラーみたいなパッケージ。
掃いて捨てるほどあるB級ホラーの中に埋もれさせるようなこのパッケージはイマイチですね。
登場人物も少なく、僅かな予算で作られているのでしょうが決して安っぽくありませんし。

少しでも気になっているのであれば、パッケージに惑わされず、ぜひ見てみてください。





続きを読む

テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/07/04(月) 19:55:34|
  2. スリラー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「クリムゾン・ピーク」 ギレルモ・デル・トロ監督のオカルトホラー

「クリムゾン・ピーク」
(原題:CRIMSON PEAK)
2015年アメリカ・カナダ映画




「デビルズ・バックボーン」「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ監督のオカルトホラーです。
幽霊ものなのであえてホラーと書きましたが、本質はホラーというよりデル・トロ監督らしいダーク・ファンタジーといった感じです。


母親を亡くした少女イーディスは、幽霊となって現れた母に「クリムゾン・ピークに気を付けろ」と注意を受ける。
大人になり、ニューヨークで小説家を目指して執筆に励むイーディスの前に、準男爵の称号を持つトーマス・シャープと名乗るイギリス人が現れる。
富豪であるイーディスの父に、自身が営む赤粘土採掘事業への投資を依頼する為、姉のルシールとともに渡米してきたのだった。
程なくして恋に落ちたイーディスとトーマスだったが、シャープ姉弟の隠された秘密を知ったイーディスの父親が、何者かに殺されてしまう。
天涯孤独となったイーディスは、トーマスと結婚してイギリスへと旅立つ。
城のように巨大なシャープ家でトーマス、ルシール、イーディス3人の生活が始まるが、イーディスの前に亡霊が現れるようになる。
そして、屋敷の立つ丘の頂(ピーク)に積もった雪が、粘土で赤く(クリムゾン)染まる時、シャープ姉弟の秘密が明らかになってゆく。。。


シャープ姉弟が遺産目当てにルシールに近付いたというのは見ていてすぐに分かりました。
姉弟は家を守るため、金持ちの娘を騙しては嫁に迎えていたんですね。
さらに姉弟には秘密があり、それが原因となって娘たちは次々と殺されてゆき、不気味な邸宅を幽霊となって彷徨っているという訳です。

お話的には特に意外性は無く、先読み可能な展開。
何度「ほら、やっぱりね。」と思った事か。
でも、だから「クリムゾン・ピーク」がつまらないかといったらそんな事は無いんです。
美しく幻想的なセットや衣装、不安を煽る小道具の数々、そしてデル・トロ監督ならではの独特のダークさ…すべてが調和して何とも言えない不穏な雰囲気を醸し出しています。
理屈でストーリーを追いかけるのではなく、感性で見るような映画ですね。
「デビルズ・バックボーン」や「パンズ・ラビリンス」が好きな方ならストライクゾーンど真ん中だと思います。
「デビルズ・バックボーン」の孤児院の庭に意味もなく突き刺さった不発弾のような効果を生み出すのが、真っ赤な粘土の上に建つシャープ家の邸宅。
立派な外観ながら、内部は天井が崩落して空が見え、床からは赤い粘土が染み出し、壁には亀裂が走り…このセットを見ているだけで鬱な気分になってきます。。。
その圧倒的な迫力を感じるだけでもこの作品を見る価値はありますね。

映像の作り込みが凄かった中で、個人的にちょっと惜しかったのは幽霊のビジュアル。
水の中をゆらゆら漂うような姿は「MAMA」や「デビルズ・バックボーン」と被ります。
デル・トロ監督の拘りなのかもしれませんが、見ているこっちは新しい何かを見せてくれる事に期待しているので、ぶっちゃけ「またか…」という印象です。
また、ホラーというよりダークファンタジーなので幽霊は添え物(?)程度の扱いですが、幽霊があまり物語に絡んでこないのも不完全燃焼。
幽霊の存在をもう少しお話の中に活かすなり、回収するなりして欲しかったなあ。

出演者は、イーディスに「アリス・イン・ワンダーランド」「ディファイアンス」のミア・ワシコウスカ、トーマス役が「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」のトム・ヒドルストン、おっかないお姉ちゃんルシールを演じるのは「MAMA」「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャステイン。
この配役がまた素晴らしい。
ミア・ワシコウスカは前半のエレガントなお嬢様役もいいし、後半の髪を下ろして衰弱した姿も美しかった。
トム・ヒドルストンの悲し気な美男子役もはまってたし、何よりジェシカ・チャステインが放つ幽霊も逃げ出しそうな冷酷さ。
デル・トロ監督がプロデュースした「MAMA」では幽霊から子供を守る女性を演じていましたが、こういう凄みを利かせた役の方が似合っていますね。

しかしギレルモ・デル・トロ監督の作風は安定していますね。
他人に監督を任せたプロデュース作品も、いかにも彼らしいダークファンタジー風味の作品が多いし。
ただ、プロデュース作品はこれでもか!というくらい切ないのに、自身の監督作品はあまり感傷的な方向に走らないのも興味深い。

そういえば、制作中止?いややっぱり制作中?と話題になった「パシフィック・リム」の続編はどうなったんだろう???
監督は別人に任せるなんて話もありましたが、デル・トロ監督自身に一癖ある作品に仕上げて欲しいなあ。

  




テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/06/24(金) 20:44:07|
  2. ダークファンタジー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
前のページ 次のページ

訪問者数

プロフィール

かひ

Author:かひ
映画大好きです。今まで映画にどれだけお小遣いを注ぎ込んだか…。でも最近はamazonマーケットプレイスで激安中古DVDを買い漁って楽しむのがマイブームです♪価格1円+送料340円なんていう素敵な値段で買えるDVDがたくさんあるんですよ~。

最新記事

カテゴリ

未分類 (1)
ホラー (34)
ゾンビ (63)
スラッシャー(殺人鬼) (76)
スプラッター (24)
オカルト (58)
SF (23)
モンスター (25)
バイオレンス (6)
その他 (2)
ひとりごと (7)
ミステリー (1)
ダークファンタジー (2)
スリラー (1)

最新コメント

月別アーカイブ

フリーエリア

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR