ホラー映画友の会

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「ウィッカーマン」 イギリス製傑作カルトホラー

「ウィッカーマン」
(原題:THE WICKER MAN)
1973年イギリス映画




公開から時間が経つにつれて評価が高まっていった伝説のカルトホラー。
自分は25年くらい前でしょうか、ホラー映画雑誌で褒め称えられていたのを見てレンタルビデオ店で借りて見ました。
その時ですら製作から長い時間を経過していましたが、全く色褪せてなく、当時10代だった自分に衝撃を与えてくれました。

まず予備知識。
ウィッカーマンとは、古代ガリアで信仰されていたドルイド教の宗教儀式で使われる巨大な人型の檻で、中に生贄として捧げる家畜や人間を閉じ込めたまま焼き殺すための道具…的なことがWikiに書いてありました。
「人間を閉じ込めたまま焼き殺すための道具」なんてイヤ~な感じですよね。
この映画の中に出てくるウィッカーマンも、その役目をしっかり果たす事になります。。。

ロンドンの警察へ、イギリスの離島であるサマーアイル島でローワンという少女が行方不明になっていると匿名の情報が寄せられる。
調査の為、単身で飛行機を操縦して島を訪れたハウイー巡査がまず見たのは、性の営みに開放的な島民たちの姿だった。
彼らは島を治めるサマーアイル卿(クリストファー・リー)に服従しており、キリスト教徒は異なる独自のドルイド信仰を持っていた。
島では毎年、海産物、農産物の豊漁、豊作を祈願するメイデイという祭りが行われており、今年も間もなく行われるその準備が進められている。
そんな島民たちへローワンについて聞き取りを行うが、彼らは口を揃えてそんな娘は居ないと言う。
しかし、学校の名簿にはしっかりとその名前が残されていた。
その年、名産品であるリンゴが凶作だった事から、ハウイー巡査はローワンが生贄として殺されるのではないかと疑う。
祭りの当日、宿でウトウトしている巡査に、宿の主人が目覚めないようにする呪いをかけるために、切断された死人の手を置いてゆく。
眠りに落ちる前に目覚めた巡査はその手を払い落とし、主人に襲い掛かり縛り上げた。
そして、主人が被るはずだった祭りの仮装を被り、祭りの行列へと紛れ込んでゆく。
島中を練り歩いた一行が海辺にやってくると、白い装束に身を包んだ少女、ローワンが連れて来られる。
殺される前に救い出そうとハウイー巡査はローワンの腕を掴み、海辺の洞窟の中へと逃げ込む。
少女の案内で洞窟を抜けて絶壁の上の丘に出ると、そこにはサマーアイル卿と全島民と共に、木で組まれた巨大な像、ウィッカーマンが待ち構えてい た。
ローワンは巡査をその場所へ連れ出すための罠だったのだ。
サマーアイル卿は、生贄として成人のバージンを探していた。
敬虔なクリスチャンであるハウイー巡査は婚約者がありながら、結婚するまでは純潔を守る事を信念としていた。
さらに、法の番人である彼は生贄として最適だとして、少女失踪事件をでっち上げて彼を島へと誘導したのだった。
こうして捕えられたハウイー巡査はウィッカーマンに閉じ込められ、全島民たちが見守る中、火が放たれる。。。

少女を助けようとやってきた真面目なキリスト教信者である警官が、邪教集団に焼き殺されるという何とも衝撃的な結末が用意されています。
祭りへ向けて島中が浮かれる明るい雰囲気は、生贄に火を放つ場面でピークに達します。
島民が集まって歌い、踊る中で、生きたまま焼かれる生贄…。このギャップが背筋をゾクゾクさせます。
生贄を捧げた太陽を前にウィッカーマンが崩れ落ちるラストシーンも素晴らしい。

この作品の個性的な部分として、ミュージカルではないんだけど所々で登場人物が歌う場面があります。
ミュージカルが苦手な人って「どーしてそこで歌って踊る必要が!?」っていう違和感を感じていると思うんですけど、そう思う一歩手前なので許容できると思います。
特に、宿の看板娘であるウィローちゃんが、隣の部屋の巡査を誘惑しようと壁越しに全裸で踊るシーンは必見です。
演じるのは後のボンドガール、ブリット・エクランド。エロく、明るく、美しい彼女のダンスは目に焼き付いて離れなくなりますぜ、旦那。

ところで、イギリスの怪奇映画というとエロチックはつきもの。
見えそうで見えないけどねちっこいエロさがたまりません。
この作品では裸がおっぱい…じゃなくていっぱい出てきます。
もろ出しおっぱいなんですけど、ハマーフィルムのようにまとわりつくようなエロい雰囲気はなく、スカッと爽やか、一歩間違うと「死霊の盆踊り」的 な明るいエロさが心地いい。
書いててよく分からなくなってきましたが、きっと見てもらえれば分かって頂けるはず。

出演は、ドラキュラやドゥークー伯爵で有名なクリストファー・リー、「ホットファズ」「キング・ダビデ」のエドワード・ウッドワード、「007/黄金銃を持つ男」のブリット・エクランド、「バンパイア・ラヴァーズ」「鮮血の処女狩り」のイングリッド・ピットなど。

この「ウィッカーマン」、後に高い評価を受ける事になりますが、公開当時の扱いは酷いものでした。
映画会社の都合によりカットが繰り返され、いくつものシーンが失われてしまいました。
ところが、公開から何年も経ってから、スタッフや出演したクリストファー・リーの努力により、いくつかのシーンが発掘されました。
この辺のエピソードは、日本版DVDの映像特典のドキュメンタリーで語られているので必見です。
実はワタクシ、一番短い87分版しか見た事がありません。
もともと120分あったという完全版は既に失われているため見る事が出来ませんが、海外で発売されている99分版が見てみたいんですよね。
それにしても、こんな面白い作品を切り刻んだプロデューサー、マイケル・ディーリーが恨めしいわ。

あ、ちなみに、「ウィッカーマン」の大ファンとして知られるニコラス・ケイジが2006年にリメイクしましたが、あちらは時間の無駄なので見なくて大丈夫ですので(笑)

 

テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2015/10/06(火) 19:10:49|
  2. ホラー
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