ホラー映画友の会

ホラーファン歴30年、今まで見てきたホラー映画を紹介します。

「わらの犬」 サム・ペキンパーの伝説のバイオレンス映画をリメイク

「わらの犬」
(原題:STRAW DOGS)
2011年アメリカ映画




サム・ペキンパーが監督した伝説のバイオレンス映画のリメイク作品。
随分前に見たのですが、前回「ポルターガイスト」のリメイクについて書いた時にまだ感想を書いていない事をふと思い出しました。
ジャンルはホラーじゃないですが、暴力映画の金字塔をリメイクした作品ってことで、レビューいってみます!

脚本家である夫のデヴィッドとともに、故郷である南部の田舎町へ引っ越してきた女優のエイミー。
物騒な都会暮らしから逃れてきた夫婦だったが、エイミーの学生時代の恋人であるチャーリーとその仲間たちに嫌がらせを受ける。
男たちの嫌がらせは徐々にエスカレートし、ある日、デヴィッドを狩りに連れ出したまま森の中へ置き去りにしたチャーリーたちは、夫の帰りを待つエイミーを襲いレイプしてしまう。
言い出せないエイミーと妻に起きた事を何も知らないデヴィッドが乗る車の前へ、知的障害を持った青年が飛び出して来る。
恋仲になっていた彼女を誤って殺してしまったために狼狽して彷徨っていたところ、夫妻の車にはねられたのだった。
怪我を負った青年を自宅へ連れ帰って保護したエイミー達だったが、青年が殺した娘の父親は高校のアメフト部の暴力的なコーチで、チャーリーたちの恩師だった。
復讐に燃えるコーチは、エイミー達が青年を匿っていると知り、銃で武装したチャーリーたちを引き連れて家へ向かった。。。

オリジナル版はダスティン・ホフマンとスーザン・ジョージが村人に襲われる若夫婦を演じていましたが、リメイク版はジェームズ・マースデンとケイト・ボスワースが夫婦役です。
ジェームズ・マースデンからはダスティン・ホフマンようなナイーブさは感じられず、またケイト・ボスワースもスーザン・ジョージのようなエロかわいさはなく、ただエロいだけの奥さんだったのが残念。
まあオリジナル版の二人と比べたら可哀想かもしれませんけど。
そんな主演よりも光ってたのは、ブチ切れコーチを演じたジェームズ・ウッズ。
この人はこういう嫌味で危なっかしい役をやらせたら最高ですね。
チャーリー役は本当にケイト・ボスワースの元カレであるアレクサンダー・スカルスガルド。
この映画の頃は付き合ってたのかな?
彼はペキンパー版でデヴィッド・ワーナーが演じてたキャラと同じく、ちょっと優柔不断さを持った悪人を好演してました。
その他出演者は、コーチたちに殺されてしまう保安官が「ワイルドスピードMAX」のラズ・アロンソ、知的障害の青年(中年か?)は「プリズン・ブレイク」のドミニク・パーセルなど。

手法としては特に筋書きは変えず、オリジナル版を忠実に再現したリメイクです。
結構細かい所までペキンパー版を再現してるんだけど、鬼気迫る感じが足りない。
何となくのんびりしてるんですよね。
こういうところが巨匠と並の監督の差なのかなあ。
とはいっても、監督のロッド・ルーリーはそれなりに実績もあり、過去にはあのロバート・レッドフォード主演作を監督したりもしています。
だから大外ししてる訳じゃないんだけど、名作をなぞるようなリメイクだからどうしても比較しちゃいますね。

先にも書いたように、主演二人のキャラづくりがイマイチだったかなあ。
エイミーは暴漢たちをちょっと挑発し過ぎ。
あれじゃ襲ってくれと言ってるように見えてしまいますねえ。
あと、ラストの暴漢たちとの戦いでデヴィッドがおどおどし過ぎなのも気になりました。
初めは優しい旦那さんだったダスティン・ホフマンが、最後はタフガイとなって戦う姿が見所だったはず。
普通の人が暴力に晒された時、自らもその暴力性に目覚めるってのがペキンパー版のテーマでしたよね。
リメイク版のデヴィッドは最後まで受け身の印象で、そこまで暴力に目覚めてなかったかな。

またペキンパー版はイギリスの片田舎が舞台でしたが、リメイク版はアメリカの南部。
「狼男アメリカン」や「ウィッカーマン」でも描かれたように、イギリスの田舎ってのは何とも言えない不気味さがあります。
アメリカの中でも南部はちょっとダークなイメージもありますが、イギリスの不気味さとはちょっと違いますね。
そういった舞台の雰囲気もペキンパー版と印象が大きく違っている要因かもしれません。

ペキンパー版を知ってるので辛口になっちゃいますが、今風バイオレンススリラーとしてそれなりには楽しめます。
こうやってオリジナルと比べて見るのも、リメイク作品の楽しみ方のひとつ。
1971年の「わらの犬」も全く色褪せていないので、未見の方は見比べてみてはいかがでしょうか。

 




テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2016/04/26(火) 19:22:12|
  2. バイオレンス
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「ポルターガイスト」 ファミリー向け人気ホラー映画のリメイク

「ポルターガイスト」
(原題:POLTERGEIST)
2015年アメリカ映画




1982年の大ヒットホラー映画「ポルターガイスト」のリメイク作品です。
オリジナル版は「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパーが監督し、かのスティーブン・スピルバーグが製作総指揮と脚本を担当していました。
製作にあたってスピルバーグが相当口を挟んだという噂でしたが、良くも悪くも、万人が楽しめる恐怖映画の良作でしたね。
その「ポルターガイスト」がリメイクされるという噂は以前から出ていましたが、それが昨年前半くらいから具体的な情報が出始め、日本公開を楽しみにしていました。
しかもリメイク版は「死霊のはらわた」のサム・ライミが立ち上げたゴーストハウスプロダクションで制作されると聞き、期待が高まりまくり。
ところが、北米で公開直後から鑑賞した人の芳しくないレビューが多数アップされ始め、日本での公開はいつまで経ってもアナウンスされません。
いつになったら見れるんだ(怒)とやきもきしていたら、何と日本では劇場公開が見送られ、DVDで発売される事が決定。
例え本国の評価通りの失敗作でも、オリジナル版の知名度を借りればそこそこ稼げそうなのに。
当初の期待とは逆方向の好奇心が掻き立てられて、ますます見たくなりました(汗)

フリーリング一家に代わり、リメイク版で霊に祟られるのはボーウェン一家。
家族構成は一緒で、夫妻、長女、長男、次女の5人家族。
ちなみに末娘はキャロルアン改めマディソンちゃんです。
あらすじは…書く必要がないくらいオリジナル版と類似したストーリーです。
流れは、引っ越して来る→怪奇現象発生→家の場所は元墓地だと発覚→末娘が霊界へ連れ去られる→心霊現象の専門家に助けを求める→手に負えずもっとすごい専門家を呼ぶ→無事救出→一家脱出…です。

う~ん、巷に溢れるB級オカルトよりは面白いですが、評価するとしてもそのレベルのお話になってしまいます。
オリジナル版と同じようなことをやってるんだけどあれほど怖くないし、アトラクションのようなワクワク感もない。
同じようなお化け屋敷ホラーと比べても、ジェームズ・ワン監督の「死霊館」、ダニエル・クレイグの「ドリームハウス」、リメイク版「悪魔の棲む家」などにも及ばず。
だったらオリジナル版に囚われず、ちょっと違う事にチャレンジして目新しさを狙えばよかったのにねえ。
ちなみに、助けに来る専門家がリアリティ番組で活躍するタレント霊媒師ってのがちょっと今風アレンジですね。
でもオリジナル版のタンジーナおばちゃんのキャラには勝てませんでしたが。

また、何となく物語に入り込めなかったのは、キャストへの演技の付け方にも一因があると思います。
まずお父さんが頼りない。フリーリング家のお父さんはもっと頑張ってました。
お母さん役もオリジナル版のジョベス・ウィリアムスの方が遥かに必死な感じが出てました。
家族を守ろうとするこの二人の奮闘や苦悩ぶりをしっかり打ち出せてたら、家族愛でウルッとできたと思います。
当人たちの必死さが伝わらないから見ているこちらもどことなく他人事で傍観してしまうんですよね。

怖がらせる演出は「くるぞ…くるぞ…くるぞ………わっ!!!」というびっくりパターンです。
ジワジワ忍び寄るような恐怖はありません。
また過激な描写も皆無。
オリジナル版では、自分の顔を剥がす幻覚をビジュアル化したり、地中から現れた遺体が浮かぶプールに落ちるといったショックシーンが良いスパイスになっていました。
印象に残るシーンが少なく、見終わってみるとメリハリのない平坦な印象しか残りません。

…と思ったら、劇場公開時にカットされた過激シーンが日本版のBlue-rayに復活しているようです。
1000円の価格差をケチってDVDを買ってしまった自分のミスですね。。。
また買うか?買うのか?ここまで酷評した作品をまた買うのか???
もしもBlue-rayを買い直して評価が変わった時はこのページを更新しようと思います。

現在の印象は、リメイク版を見てオリジナル版の良さを再認識…といったところですねえ。

 


テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

  1. 2016/04/18(月) 19:26:51|
  2. オカルト
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かひ

Author:かひ
映画大好きです。今まで映画にどれだけお小遣いを注ぎ込んだか…。でも最近はamazonマーケットプレイスで激安中古DVDを買い漁って楽しむのがマイブームです♪価格1円+送料340円なんていう素敵な値段で買えるDVDがたくさんあるんですよ~。

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