血のバレンタイン (原題:MY BLOODY VALENTINE)
カナダ1981年度作品
炭鉱町を舞台にした連続殺人鬼もの。
バレンタインに起こった炭鉱事故で閉じ込められ、仲間の人肉を食べて生き残りながらも精神を病んでしまった男。
翌年のバレンタインに精神病院を脱走し、人を殺して「二度とバレンタインを祝うな」というメッセージを残します。
それから数十年後、やめときゃいいのに町でバレンタインを祝ったところ、連続殺人事件が発生し。。。
殺人鬼のスタイルは、ライト付きのヘルメットにガスマスクとツルハシという炭鉱夫スタイル。
この殺人鬼の格好がかなり不気味で怖い。
バレンタインといえばハート、ハートといえば心臓ということで、チョコが入ってそうなハート型の小箱が効果的に使われます。
その箱を開けると、出てくるのはチョコではなく血まみれの心臓…なんていう刺激的なシーンもあります。
「13日の金曜日」のヒットによって製作された亜流の一本ではありますが、その中でもかなりクオリティが高い作品です。
この作品のように、今見ても普通に楽しめる13金風スラッシャームービーってそんなに多くないと思います。
特殊メイクを担当したのは、「ドクター・モローの島」、「エクスタミネーター」、ナスターシャ・キンスキーの「キャット・ピープル」などを手掛けたトム・バーマン。
ところが残念な事に、日本で見れるのは残酷シーンがカットされた短縮バージョンのDVDのみ。
海外のDVDは完全版も発売(画質には問題がありますが)されています。
完全版では、コインランドリーの乾燥機に入れられた遺体のシーンや、シャワーが後頭部から口へ貫通する場面などが長かったり、顎の下から突き刺されたツルハシが目から飛び出したりと、殺人シーンがより残酷になっています。
一刻も早くこのバージョンの日本語版(できればリマスターして)が発売されることを望みます。。。
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- 2011/07/09(土) 15:43:05|
- スラッシャー(殺人鬼)
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ブラッディ・バレンタイン3D (原題:MY BLOODY VALENTINE)
アメリカ2009年度作品
言わずと知れた「血のバレンタイン」のリメイク作品。
1981年のオリジナル版は、「13日の金曜日」のヒット以降、量産されたB級スラッシャー映画の中でも強い印象が残っています。
このリメイク版は、オリジナル版「血のバレンタイン」へのリスペクトを感じる内容にまとめられているものの、ストーリーはオリジナリティが盛り込まれているので前作を見ていても楽しめる内容です。
炭鉱で爆発事故が起こり、数名の鉱夫が閉じ込められてしまう。
限られた酸素ボンベで生き残らないとならない状況の中、一人の鉱夫ハリーが仲間を全員殺し、その酸素を奪って一人助かる。
その一件で精神に異常をきたしたハリーは入院した病院を脱走し、バレンタインパーティで浮かれる炭鉱に舞い戻り、若者達を惨殺して姿を消す。。。
そんな惨劇を忘れかけてた10年後のバレンタインシーズン、町の警察署にハート型の箱に入れられた人間の心臓が送り届けられた。。。
オリジナル版同様、黒ずくめのヘルメット、ガスマスク、作業着姿にツルハシを抱えた殺人鬼が不気味で恐いです。
最後まで犯人が分からないサスペンス風なのも前作同様。
ただ、オープニングで「あれ?こいつが犯人では?」と思った人物がまんまと犯人でびっくりしましたが。
日本の劇場版ではカットされて控えめだった残酷描写も、DVDでは見事に復活。なかなかグロいです。
でもこの映画一番の売りは、タイトルにもあるとおり3D映画であることです。
実はわたくし、無類の3D映画好きでして、「13日の金曜日PART3」「ジョーズ3D」は劇場で見たし、「キャプテンEO」も何十回も見ました。
2006年の「ゾンビ3D」も公開初日に見に行き、余りのつまらなさと3Dが活かせていない映像にがっくりしたという苦い経験もしましたが。。。
劇場で見た「ブラッディ・バレンタイン3D」はうっすらブラウンがかったメガネをかけて見る方式でした。
これは3D効果もばっちりだし、「ゾンビ3D」のような赤/青メガネ方式ではないので画面の色も違和感ありませんでした。
Bru-RayやDVDも標準版に加えて3D版が用意されていますが、赤/青メガネ方式ということで暫く購入は見送っていたんです。
でも3D映画ファンとしてはどうしても気になったので、アマゾンの酷評も無視してBru-Ray版を買ってみました。
実際にソフト付属の3Dメガネを見てみると、赤/青というよりも色が薄いピンク/緑のレンズでした。
さすがに劇場版よりは色味が死にますが、赤/青よりも見やすいですし目の疲れも軽減されています。
肝心の3D効果は、ソフトと簡易的なメガネだけでこれだけの効果が得られるなら充分でしょ!というレベルです。
登場人物が投げた物体が飛び出してきたり、こちらへ突き出した銃身やツルハシの先端が迫ってきたりと、3D効果はしっかり体感できました。
これは期待以上でした。
また映画本来の色味が楽しみたい場合は、メガネ無しで普通の2D映画として見れるソフトも付属しているので、気分によって選べるのもいいですよ。
ちなみにBru-Ray、DVD共に2D版(3Dソフトと3Dメガネが付いてない)もあるので、別に飛び出さなくてもいいよ…という方はそちらでもいいかも。
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- 2011/07/09(土) 15:40:43|
- スラッシャー(殺人鬼)
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マニアック (原題:MANIAC)
アメリカ1981年度作品
これもトム・サビーニが特殊メイクで参加のシリアルキラーもの。
こちらは特殊メイクのみならず俳優としても出演。
しかも殺人鬼に頭を吹っ飛ばされるカップルの男を熱演してます。
映画の中で自分を殺すという偉業を成し遂げるなんてさすが、勢いのある売れっ子特殊効果マンです。
この作品に出てくる殺人鬼は中年のマザコン変質者。
殺した女性の頭皮を剥ぎ、着ていた洋服と共に持ち帰ってマネキンに被せてコレクションしています。
女性の額に刃物で切れ目を入れ、ズルズルっと頭皮を剥がすシーンは強烈です。
この殺人鬼、男にだらしない母親の姿と、母親から受けた虐待がトラウマになっています。
それが原因となり、女性を罰したい衝動と、愛情を独占(コレクション)したいという願望から凶行に走ります。
トム・サビーニ先生のテクニックもあって凶行の場面もかなりヤバイですが、最後のオチというかエンディングがこれまたヤバイ。
この時期に量産されたスラッシャーものの中でもかなり病んでます。
殺人鬼を演じつつ原案と脚本まで担当したのは、「ゴッドファーザー」「ロッキー」「タクシードライバー」などにも出演したジョー・スピネル。
終始「ウーン…ウーン…」と唸ったり、貧乏ゆすりのように体を揺らしたり、汗まみれで女性に飛び掛る姿がかなり気持ち悪い。
今改めて見直すとジョー・スピネルってすごい俳優です。
トム・サビーニの特殊メイクに、ヤバイ脚本、ジョー・スピネルの演技と見た目の組み合わせで不快指数120%です…。
難点は犯人視点で物語が進むので、いまいち感情移入しにくいところ。
女優さんは単に殺され役でしかなく、殺されるのか?助かるのか?というハラハラ感も希薄です。
かといって殺人鬼の内面が丁寧に描かれているかというとそうでもなく、自身なさげなマザコン親父が突如饒舌なプレイボーイに変身して、出会ってすぐの元ボンドガール、キャロライン・マンローをデートに連れ出したりとか、キャラ設定が結構ええ加減。
キモイ殺人鬼像を作り上げようぜ!というジョー・スピネルの野心は感じますが、ちょっと中途半端だったかもしれませんね。
監督は後に「マニアックコップ」を撮るウィリアム・ラスティグ。
何と今は高品質ソフトを連発しているアンカーベイ社で映画ソフトの制作に携わっているとか。
ホラー映画ファンは知らず知らずのうちに今でもウィリアム・ラスティグにお世話になっていたんですね。
ちなみに、映画「フラッシュダンス」の挿入歌として大ヒットしたマイケル・センベロの「マニアック」。
何を隠そうあの曲、当初はこの「マニアック」のために書かれた曲だったんです。
ところが、歌詞を書き換えられて「フラッシュダンス」に持って行かれちゃったんですね。
マイケル・センベロにしてみればラッキーでしたね。
さて、本作で強烈な印象を残したジョー・スピネル、「マニアック」の続編撮影中だった1989年、日頃の不摂生が祟って亡くなってしまいました。
続編は未完のままになってしまいましたが、またフランクの活躍が見てみたかったなあ。
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- 2011/07/09(土) 15:36:23|
- スラッシャー(殺人鬼)
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バーニング (原題:THE BURNING)
アメリカ1981年度作品
これまたトム・サビーニ先生が特殊メイクを担当した連続殺人鬼ものです。
監督は馴染みの無いトニー・メイラムという人ですが、この作品は「13日の金曜日」以降量産されたスラッシャー映画の中で文句なしにトップクラスのクオリティを誇る1本です。
子供達のいたずらで全身に火傷を負ったキャンプ場の管理人クロプシーさんが殺人鬼。
ボロボロに焼け爛れたクロプシーは、数年間の入院生活の後、ようやく退院する。
彼の怒りは凄まじく、キャンプ場で戯れる若者たちを次々と巨大な植木バサミで切り刻んでいく。
通信手段も無い森の奥深く、絶望的な状況の中で、子供たちは一人、また一人と姿を消してゆく。
とにかく次から次へとチョッキンチョッキン人体を切断しまくり。
凶器はハサミだけなのに見事に使いこなし、切る、刺す、裂くなど、バラエティに富んだ殺戮シーンを披露してくれます。
最後に拝める焼けただれたクロプシーの顔も凄まじい迫力です。
あんなに醜くておまけに悲しい顔の殺人鬼はそうそう居ませんよ。
また凄惨なシーンが続くのに美しくて切ないテーマソングも印象的。
DVDの発売を心待ちにしている1本です。
【追記】
2014年6月、ついに日本版ソフト発売!
しかもDVDを飛ばしてBlu-ray発売という快挙!!
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- 2011/07/09(土) 15:34:04|
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悪魔のいけにえ3・レザーフェイス逆襲 (原題:LEATHERFACE THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE)
1990年アメリカ映画
「悪魔のいけにえ」シリーズの3作目ではあるのですが、シリーズ前2作との関連がいまいち分かりにくい。
なぜなら2作目で殺人鬼一家は破滅しているのに、それを無視するようにレザーフェイスがチェーンソーを振り回し、狂った一家が大暴れします。
一家の名前も前作と同じソーヤーさんだし。
ということは、シリーズ前2作を無視した新シリーズなのかと思えばそうでもない。
2作目からの繋がりは無視しつつも、冒頭のテロップでは1作目の被害者の事が説明されたり。
つまり1作目は尊重するけど、2作目は無視、という立ち位置。
個人的な解釈としては、「悪魔のいけにえ2」を無かったことにして、1作目「悪魔のいけにえ」の新たな続編として作られたのがこの3作目ではないかと。
つまり「悪魔のいけにえ」1作目から続くアナザー・ストーリーという感じでしょうか。
シリーズ生みの親、トビー・フーパー監督が手掛けた正統な続編の「悪魔のいけにえ2」を全否定し、別の続編を作ってしまうという図太さがすごい。
前作「悪魔のいけにえ2」は制作がキャノンフィルムでしたが、3作目ではえげつない映画作りをするニューラインシネマに代わっています。
続編制作の権利を得たニューラインが、金儲けのためにレザーフェイスを蘇らせたかったのでしょうが、やり方が乱暴すぎますね。
また今回の殺人鬼一家は雰囲気が随分と変わっています。
まず家族構成が変更され、前作との共通キャラはレザーフェイスと爺さまくらい。
新たに少女と母親が加わり、レザーフェイスの兄弟もまともな風貌に。
一家の住処は、1作目では鳥の羽や白骨が散乱した民家、2作目では廃墟となった遊園地で、原始的とも思える暮らしぶりでした。
でも3作目では普通の民家。とにかく普通になってファミリーの薄気味悪さ半減。
キャストだってチョップトップを演じるのが男前のヴィゴ・モーテンセンですからね…。
続編を作りたかったのか…、シリーズをリセットしたかったのか…、リメイクしたかったのか…、いくら考えてもよく分からないんですよねぇ。
ちなみに特殊メイクはトム・サビーニの弟子、グレッグ・ニコテロが参加しています。
直接的な描写は控えめですがそれなりにグロいです。
剥いだ皮膚を縫い合わせてマスクを作るシーンは生理的にイヤな感じでした(でも一番グロかったのはメイキングの本物死体画像…。あれは反則。)。
出演者はヴィゴ・モーテンセンばかりが話題になりますが、やはりホラーファンは「ゾンビ」のケン・フォリーの登場に拍手喝采でしょう。
またスタントコーディネーターとしてケイン・ホッダー(13金でジェイソンを繰り返し演じたスタントマン)の名前もありました。
評価としては普通のB級ホラー映画で、「悪魔のいけにえ」はもちろん「悪魔のいけにえ2」にも遠く及びません。
狂気や嫌悪感が圧倒的に足りない。
その分、万人が抵抗無く見れる作品になっており、過剰な期待をしなければ充分楽しめます。
間違ってもトビー・フーパーのようなインパクトを求めては駄目ですよ。
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- 2011/07/09(土) 15:23:29|
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悪魔のいけにえ2 (原題:THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE PART 2)
アメリカ1986年度作品
トビー・フーパー監督が撮った名作「悪魔のいけにえ」の続編。
監督自身、正攻法で撮っても前作を超えるのがいかに困難か分かっていたのでしょう。
続編は「パリ・テキサス」のL・M・キット・カースンを脚本に迎え、コメディ色を強くした悪乗りスプラッターになっています。
しかもこの続編では、特殊メイクが天下のトム・サビーニ!
お得意の血みどろメイクを見せてくれています。
テキサスで連続する作人事件。
被害者はチェーンソーで切り刻まれた無残な姿で発見される。
ある夜、ラジオ局の女性DJストレッチにイタズラ電話を掛けてきた若者が、その電話の最中に殺されてしまう。
翌朝、凄惨な殺害現場に現れたのはテキサスレンジャーのレフティ。
1作目で殺されて行方不明のままの甥っ子を探し、独自に執念の調査を進めている。
情報提供を求めるレフティに、ストレッチは録音した被害者からの電話を録音したテープを聞かせる。
被害者の絶叫の背後にはチェーンソーの音が。。。
レフティはそのテープをラジオで流し続け、リスナーに情報提供を求めるようストレッチに依頼する。
レフティの熱意に負け、渋々了承して放送を続けるストレッチ。
放送終了後のある夜、ラジオ局に人間の皮膚で作ったマスクを被ったレザーフェイスと、チョップトップの兄弟がやって来る。。。
執念が狂気へと走らせるテキサスレンジャーにデニス・ホッパー!!
目には目を、歯には歯を、ということでチェーンソーを両手にレザーフェイスとチェーンソーでチャンバラ対決します。
最高にイカレてて格好いいです!
もう一人のお気に入りキャラが、ストレッチの相方であるラジオ局スタッフのおっさん。
哀愁を漂わせ、最高にいい味を出して大好きです!
シリアスだった1作目とは明らかに空気が違いますが、根底にある狂気が共通しているので続編としては充分成功しています。
1作目が神がかり的な出来の作品でしたから、同じやり方でこれを超えるのは至難の業だったでしょう。
あえて前作と違うアプローチに出たトビー・フーパーの決断は間違っていなかったと思います。
DVDは最初に発売されたパッケージの物が廉価版として継続販売されつつ、最近「完全版」が新しく発売されました。
完全版はスクイーズ収録されているので、ワイド画面テレビで見やすくなっています。
また完全版の特典映像がすごい!
画質は酷いものですが、本編ではカットされたチェーンソーで若者達を切り刻むシーンなどが拝めます。
メイキングも大変興味深く、L・M・キット・カースン自ら撮影時のエピソードを語ってくれます。
このメイキングを見ることで、イマイチ腑に落ちなかった部分の謎が全て解けてすっきりしました。
製作途中で大幅に予算を削られ、ストレッチとレフティに隠された秘密のシーンが丸ごとカットされたとか、コメディ色が強すぎる事に難色を示したキャノンフィルムが勝手に編集したとか、なるほど、その結果こうなったのかぁ…。と思える事が多々あります。
そんなインタビューから、当初製作陣が目指していた「悪魔のいけにえ」の続編像が見えてくるのが面白い。
この作品をマイナス評価している人も多いようですが、このメイキングを見たらきっと愛着が湧きますよ。
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- 2011/07/09(土) 15:19:57|
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悪魔のいけにえ (原題:THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE)
アメリカ1974年度作品
トビー・フーパー監督の伝説となったホラー映画。
原題は「テキサスチェーンソー大虐殺」の意。
実在の殺人鬼エド・ゲインをモデルに、チェーンソーという凶器を付け加えたことで一度見たら忘れられないほどの衝撃を作り出しています。
殺人鬼の名前はレザーフェイス。その名の通り、人間の皮膚で作ったマスクで顔を隠しています。
重そうな金属のドアがガラガラっと開いて突如現れたかと思うと、元屠殺人ならではの必殺のハンマー攻撃で人間を仕留めます。
鉤状のフックへ食肉のように人間を吊るして解体し、肉は食用として、骨は家具などを作ったりしています。
さらにレザーフェイスの家族全員クレイジーな殺人鬼一家。
捕らえた人間を居間でなぶり殺しにしようとしたり、見ていて心底薄気味悪いです。
直接的なゴア描写はありませんが、強烈な生理的嫌悪感を覚えます。
不気味な犯人一家の言動はもちろん、カメラのフラッシュと連動した効果音、血走った眼球のアップ、前述の金属のドア、頭を殴られてバタバタと痙攣する被害者、鳥の羽や骨が散乱した室内・・・全てが合わさり、耐え難いほどの嫌悪感を与えてくれます。
エンディング、朝日の中で乱舞する狂気に満ちたレザーフェイスの姿と、狂ったように笑う被害者のサリー。
本当に恐ろしいです。。。
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- 2011/07/09(土) 15:15:22|
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テキサスチェーンソー・ビギニング (原題:THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE:THE BIGINNING)
アメリカ2006年度作品
先日、10年ぶりに見直した「テキサス・チェーンソー」の評価が、以前自分で下した酷評から一転、高評価になった事に我ながら驚きました(笑)
オリジナル版「
悪魔のいけにえ」を愛するあまりの酷評だった訳ですが、人間、柔軟さを忘れちゃいかんな~と改めて思った次第。
そして、
リメイク版1作目以上に酷評したのがこの「テキサス・チェーンソー・ビギニング」。
こちらも今見直したらもしかしたら面白いかも…と期待して見直してみました。
ストーリーは
リメイク版1作目「テキサス・チェーンソー」の前日譚。
後に
レザーフェイスとなるトーマスの誕生秘話から、彼が初めてチェーンソーを持ち、人間の顔の皮を纏うところや、ヒューイット一家がカニバリズムに目覚めるエピソードも描いています。
テキサスの食肉加工工場に勤める女性従業員が仕事中に赤ん坊を生み落し、そのまま息絶えてしまう。
困った女性の上司は、赤ん坊を生きたままゴミ箱に捨てるが、ゴミを漁りに来た女に拾われその自宅へと連れ帰られる。
赤ん坊はそのヒューイット家でトーマスと名付けて育てられるが、先天性の障害で顔が崩れ、知的障害も持っていた。
成長したトーマスは自分が生まれた食肉工場へ勤め始めたが、工場の閉鎖が決まり、仕事を失ってしまう。
工場勤め最後の日、自分をゴミ箱に捨てた張本人と知ってか知らずでか、罵る工場の責任者をハンマーで殴り殺した。
そして工場にあったチェーンソーを奪って外へ出てゆく。
工場で遺体を発見したホイト保安官は、トーマスの後を追いかける。
彼を発見し逮捕しようとした時、ヒューイット家の長男であるチャーリーがショットガンで保安官の頭を吹き飛ばした。
チャーリーはパトカーと保安官の遺体を回収、自ら偽のホイト保安官となって獲物探しに出かけた。
路上で若者の車が横転事故を起こしているのを見つけると、車内にいた3人をパトカーに押し込んで自宅へと向かう。
しかし、横転事故の車両に乗っていたのは3人だけではなかった。
事故の際に車外へ放り出され、草むらの上で目覚めたクリッシーは、仲間が強引にパトカーに乗せられるのを隠れて見ていた。
3人を救うため、単身ヒューイット家へ潜入するのだが。。。
製作は前作同様マイケル・ベイ、監督はマーカス・ニスペルからジョナサン・リーベスマンに変わりました。
ジョナサン・リーベスマンは後に「世界侵略: ロサンゼルス決戦」などを撮っています。
「テキサス・チェーンソー・ビギニング」は、前作と比べてお化け屋敷的なびっくり演出が目立ちます。
びっくり系
ホラーが好きな人は楽しめると思いますが、オリジナル版「
悪魔のいけにえ」とは完全に怖さの質が異なります。
「あ~びっくりした~。」で終わっちゃうので旧作のような後を引く怖さではありません。
殺人鬼一家の過去を掘り下げていくのは面白いものの、一家目線で物語が進んでいくため結果的に緊張感を削ぐ事になってしまいました。
またショートフィルムを繋ぎ合わせたような断片的な構成で、作品全体に一体感がありません。
こういうまとまりの無い
映画って記憶に残りづらいんですよねえ。
画面は常に黄色いフィルターがかかったような色調で、ここは
トビー・フーパーの「
悪魔のいけにえ2」へのオマージュでしょうか。
また、カメラをグラグラ揺らすと共に、ズームで寄ったり引いたりを小刻みに繰り返し、登場人物の不安な気持ちを表現しています。
この撮り方はジョナサン・リーベスマン監督の特徴なんですが、これ、個人的にとっても苦手。
多少カメラを揺らすならまだしも、リーベスマン監督は動きが激しすぎて見づらいんです。
酔いやすい人は画面見ながら気持ち悪くなっちゃうんじゃないでしょうか?
後年に撮った「世界侵略: ロサンゼルス決戦」では、不安を煽る必要の無いシーンでも常にカメラは揺れまくり、引いたり寄ったりを繰り返し、見てて非常に疲れました。
前作ではCM職人のマーカス・ニスペル監督がスタイリッシュな映像で新しい「
悪魔のいけにえ」を見せてくれましたが、今作の映像は普通。
落着きなく動くカメラワークが個性なのかもしれませんが、前作ほどのインパクトや特徴にはなっていません。
ゴア描写は前作に対して大幅にパワーアップしてまして、グログロ好きには堪らないと思います。
特殊メイクは前作同様、グレッグ・ニコテロとKNBエフェクツ。
この作品の
特殊メイクはリアルすぎてヤバイレベル。
レザーフェイスがナイフで被害者の顔を剥がすシーンなんて本物に見えます。
チェーンソーもフル活用され、大勢の体を貫き、切り裂いています。
あれは凶器として最恐、最悪ですね。あんなんで切り刻まれるなんて絶対嫌だわ。
驚きの凄い特殊効果のつるべ打ちなんですが、これもまた「
悪魔のいけにえ」としてはやり過ぎに感じられます。
まず記憶に刻み込まれるような恐怖ありきで、付加価値としてこういうビジュアル面が加われば説得力があるんですけどね、この作品に関してはグロに頼ろうとしちゃった感が強いです。
でも、みんなで集まってワイワイ「痛てー!」「グロい!」なんて大騒ぎできるのは、「
悪魔のいけにえ」では出来なかった楽しみ方ですね。
過去の自分の酷評がひっくり返ることに期待して見直してみたんですが、以前見た時から大きく評価が変わることはありませんでした。
前から書いていましたが、「悪魔のいけにえ」の
リメイクでなければもっと評価が違ったと思うんです。
普通の
殺人鬼ものとして見たら十分なクオリティだと思います。
でも、偉大な「悪魔のいけにえ」という十字架を背負ってしまったため、ファンが厳しく評価してしまうのは仕方ないこと。
オリジナルのファンならば「Texas Chainsaw Massacre」を名乗る以上、キャラや設定を拝借するだけでは納得しません。
本質をしっかり理解した正統派
リメイク、あるいはオリジナルを超えるくらい野心的な
リメイクでなければ、作って欲しくない。
そういう「面倒なファン」の期待に応えられる作品ではありませんでした。
ただ、「面倒なファン」以外の大勢の方々には間違いなく楽しめます。
何てったって天下のマイケル・ベイプロデュースですからね~。
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- 2011/07/09(土) 15:14:35|
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テキサスチェーンソー (原題:THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE)
アメリカ2003年度作品
先日、ひょんな事からこの「テキサス・チェーンソー」のDVDを知人から頂きました。
それを機にレビューをリライトしてみます。
公開初日に劇場で見て、「悪魔のいけにえ」に対してあまりの毒の無さにガッカリしたのを覚えています。
でもヒットメーカー、マイケル・ベイがプロデュースしただけあり、エンターテイメント性の高いホラー映画に生まれ変わっています。
導入部分を紹介すると…
レイナード・スキナードのライブ会場へとバンを走らせる男女5人の若者たち。
道中、テキサスの荒野を一人ふらふらと歩いていた女性を拾う。
何かに怯えるような態度を見せた女性はスカートの中から銃を取り出し、自分の脳天を打ち抜いてしまう。
若者たちは遺体を乗せたままガソリンスタンドへ立ち寄り、警察へ通報する。
保安官と落ち合うため、指示された農場の廃屋へ向かう一行。
しかしそこに保安官が現れなかったため、連絡を取ろうと隣家へ電話を借りに行く。
ところがそこは、人間の顔の皮で作ったマスクを被り、チェーンソーを振り回す殺人鬼「レザーフェイス」の住む家だった。。。
…ってな具合です。
ご覧のように、「悪魔のいけにえ」の導入部分で強烈な印象を残すヒッチハイカーは出てきません。
代わりに突然銃口を咥えて脳天に風穴を開ける女性が登場。
その風穴をカメラが通り抜けるというとんでもない悪ふざけを披露してくれます。
衝撃的ではありますが、ヒッチハイカーのような生理的な嫌悪感は感じませんでした。
レザーフェイスは、旧作で見せたコミカルさや子供のような仕草は影を潜めました。
絶えず怒りを湛えたような荒々しいキャラクターです。
彼がマスクを被るようになった理由が「皮膚病で顔が崩れてしまったため、それを隠すためにマスクを被っている」との事。
劇中、鼻が無い顔が一瞬だけ映ります。
出演者の中で一番張り切っているのが、レザーフェイスの叔父である偽保安官役、R・リー・アーメイ。
スタンリー・キューブリックの「フルメタルジャケット」で、ほほえみデブを凶行に追い込んだあの俳優です。
高圧的な態度で怒鳴り散らし、偽の権力を振りかざして若者を自宅に連れ込む役目を担っています。
元軍人という事もあって若者を威圧するという役回りはぴったりです。
強烈な個性を放つリー・アーメイ保安官役と比べると、レザーフェイスのキャラが薄く感じるほどです。
ちなみに、ヒロインは当時まだ22歳のジェシカ・ビール。
色っぽ過ぎて気が散るっつーの(汗)
特殊メイクは、現状、文句なしに業界No.1の技術とセンスを誇るKNBエフェクツ。
ここでは控えめながらも随所にリアルな特殊効果を挟み込むことで、恐怖感や痛々しさを増幅させています。
監督はCM界の鬼才と言われたマーカス・ニスペル。
彼のオフィシャルサイトを見れば分かりますが、数々の映像作品すべてがスタイリッシュで斬新。
そんな才能はこの「テキサス・チェーンソー」や、再度マイケル・ベイと手を組むリメイク版「13日の金曜日」でも見る事ができます。
脳天の風穴をカメラが通り抜ける…なんていうのは、彼流の遊び心なのかもしれませんね。
「テキサス・チェーンソー」は、言うなれば「悪魔のいけにえ」現代版万人受けバージョン。
正直、「悪魔のいけにえ」ファンがそれを期待して見ると思いっきり裏切られます。
ホラー映画ファンの中で、「悪魔のいけにえ」が好きであるほど「テキサス・チェーンソー」の評価が低くなる…傾向があると思いますが、スタイリッシュなエンターテイメントホラーとして、前年の「バイオハザード」と合わせ、後のホラー映画に多大なる影響を与えたのは事実。
そんな見方をすると、当初「劣化版悪魔のいけにえ」と酷評した自分でも、また違った形で評価できました。
もっと酷評した続編の「テキサス・チェーンソー・ビギニング」も見直してみようかなあ。
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- 2011/07/09(土) 15:14:29|
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ブギーマン(ハロウィン2) (原題:HALLOWEEN 2)
アメリカ1982年度作品
ジョン・カーペンター監督の「ハロウィン」の続編。
1作目のラスト、倒したはずのマイケルの死体が姿を消した所から始まります。
傷を負いながらも街中を彷徨いながらさらに凶行を重ねていくマイケルをルーミス博士が追跡します。
一方ローリーは病院へと収容されますが、マイケルはその病院に現れ、病院の職員を次々と殺していきます。
マイケルに見つかったローリーは病院内を逃げ回り、間一髪の所でルーミス博士が助けにきます。
しかしルーミスもマイケルに刺されて倒れてしまったため、ローリーはルーミスの銃を拾い、マイケルの顔面に向け銃弾を発射。
両目に命中して視界は奪われたものの、マイケルは倒れず、メスを振り回しながらローリーに迫る。
瀕死のルーミスはローリーに部屋から逃げるように言うと、医療用ガスに引火させマイケルと共に最期を遂げる…。
監督が代わり前作とは微妙に雰囲気が違いますが、マイケルと前作で生き残ったローリー、ルーミス医師との再対決が描かれています。
前作は包丁であっさり刺殺してたのが、この2作目では凶器を使い分け、殺し方に残虐性が表れています。
【2013年4月追記】
Blu-rayが発売されました!
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- 2011/07/09(土) 15:08:02|
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ハロウィン (原題:HALLOWEEN)
アメリカ1978年度作品
ジョン・カーペンター監督の名作スラッシャームービー。
ハロウィンの夜に姉を刺殺した少年マイケル・マイヤースは、精神病院に入院する。
何年か経って青年となったマイケルは精神病院を脱走。
ハロウィンに浮かれる町でブギーマンとなって凶行を繰り返していきます。
死体を眺めて首をかしげる姿など、体は大人でも心は子供のままというマイケルのキャラクターが不気味。
青白い顔のマスクと肉切り包丁が強烈な印象を残します。
ジョン・カーペンター監督特有の乾いた空気感と、監督自ら手がけた美しくも恐ろしい音楽もこの映画の雰囲気を効果的に高めています。
マイケルと戦う女子高生ローリーを演じたジェイミー・リー・カーチスと、ルーミス医師を演じたドナルド・プレザンスはハマリ役で、その後二人ともホラー映画でしか見かけなくなってしまいました。
ちなみにブギーマンとは実体を持たない伝説の怪物のことで、言う事を聞かない子供に対して親が「悪い子はブギーマンが連れてっちゃうぞ」と言って脅かしたりするそうです。
【2013年4月追記】
Blu-rayが発売にされました!
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- 2011/07/09(土) 14:57:01|
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ハロウィン (原題:HALLOWEEN)
2007年アメリカ映画
ジョン・カーペンターの「ハロウィン」といえば、幼い頃に見たホラー映画の1つであり、自分の中では聖域にある作品です。
同じような位置に「悪魔のいけにえ」も存在しているのですが、先にリメイクされた「テキサス・チェーンソー」は最低でした。
オリジナルへのリスペクトもなく、冒涜されているのが耐えられませんでした。
そんな経験もあってこのリメイク版「ハロウィン」は見ないつもりで、劇場にも行かず、DVDもスルーしてたんです。
レザーフェイスに続いてマイケル・マイヤース像までも壊されるのを見たくなかったから。
ところがそんな作品に限って、運悪く手元に転がり込むんですよね。これが。
意に反して手にしたDVDでしたが、いざ手にすると見たくなるのがホラー映画ファンの心情。
貧乏根性丸出して見始めると、なかなかどうして、オープニングから引き込まれます。
最初はマイケルの少年時代を、オリジナル以上に丁寧に描写していきます。
恵まれない環境の中で人格が破壊されていった少年マイケルの悲劇を見せることでキャラクターに厚みが出ました。
でも普通の少年としての素顔を見せているので、オリジナル版のマイケルにあった得体の知れない怖さがここでスポイルされたのは事実です。
無機質なまでに冷酷なオリジナル版マイケルに対し、多少なりとも感情移入できてしまうリメイク版マイケルの間には大きな隔たりがあります。
ギスギスした人間関係によって精神を破壊され、イジメっ子の友達、母親の恋人、姉とその彼氏を惨殺したマイケルは精神病院へ入院する。
母親の自殺を機に、心を閉ざし、口を聞かないまま15年が過ぎたある日、看守を殺害して病院を脱走。
唯一の家族である妹ローリーの元へと向かう。。。
よくリメイク作品が犯す過ちとして、オリジナルにはない要素を付け足す事で本来の持ち味を殺してしまう事だと思うんです。
その点「ハロウィン」は上手くやってると思います。
新要素も色々あるんですが、全てが程よい。
やり過ぎてないから自分は全く抵抗なく許容できました。
最近のホラー映画の傾向として、ゴア描写にばかり力が入りますよね。
でも内臓ズルズルとか、四肢切断なんていうのはマイケル・マイヤースには不要。
ロブ・ゾンビはその辺もしっかり心得てるみたいで派手な人体損壊は無しで好印象。
でも血糊がどす黒かったりと変なリアルさがあって充分グロいんですけどね。
(ちなみに見たのは劇場公開版。アンレイテッド版はもっとグロいんでしょうね…)
個人的に特に評価しているのが、音楽と俳優の選び方。
音楽はジョン・カーペンター自ら手掛けた例の印象的な曲が使われています。
さすがミュージシャンのロブ・ゾンビ。あの曲は「ハロウィン」を構成する要素の中でも重要なパーツですもんね。
版権の問題とか色々あるんでしょうが、オリジナル版で印象的だった曲が使われなかった「オーメン」のリメイクはがっかりでしたから。
また、脇役の俳優達がホラー映画ファンが泣いて喜ぶ人たちばかり。
そんな俳優を見ているだけでロブ・ゾンビ監督のホラー映画に対する情熱を感じられます。
トラック運転手に「ゾンビ」のケン・フォリー、ローリーの育ての母に「ハウリング」「クジョー」のディー・ウォレス(殺され方は「ハウリング」のエンディングみたい)、看護婦は「ハウリング2」のシビル・ダニング。
ロン・ハワード監督の実弟であり「デビルスピーク」主演のクリント・ハワード、ロバート・ロドリゲス監督の従兄弟で「フロム・ダスク・ティル・ドーン」などに出ているダニー・トレホ、ウォーホールの「悪魔のはらわた」のウド・キアー、「悪魔のいけにえ2」のビル・モーズリー、昔からちょっとアングラなB級映画ばかり出てるシド・ヘイグなど。
こんな役者達の顔を見るだけでも楽しいです。
熱烈な旧作「ハロウィン」のファンからは厳しい意見もあるようですが、個人的な評価は極めて高いです。
実は「ミュージシャンが遊びで作った映画に金なんか払えるか」と、ロブ・ゾンビ作品は避けてたんです。
でもこれ1本でロブ・ゾンビに惚れました♪
不安を見事に裏切ってくれて嬉しかったです。
これ、ホラー映画ファンならとりあえず買っておいた方がいいと思いますよ。
近年で最もホラー映画ファンが楽しめるホラー映画ですので。
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- 2011/07/09(土) 14:53:19|
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「フレディVSジェイソン」
(原題:FREDDY VS. JASON)
2003年アメリカ映画「エルム街の悪夢」のフレディ・クルーガー、「13日の金曜日」のジェイソン・ボーヒーズ、2大ホラーヒーローが対決しちゃった企画物。
前々から噂されていたけど、まさか本当にこんなアメコミまがいな企画が実現するとは…。公開時はびっくりしました。
でも半ば強引ながらも一応ストーリーが組まれてて、意外と普通に見れる作品になっていました。
ただシリアスな作品ではなく、あくまでもコメディですね。これは。
事の発端はフレディ。
葬り去られて数年。復活の機会を窺っていたものの、すっかり平和になったエルム街は誰もがフレディのことなど忘れてしまっていた。
フレディのパワーの源である恐怖がすっがり消え失せ、彼には自力で蘇るだけの力が無かった。
そこで目を付けたのがジェイソン。
一度は倒されたジェイソンを生き返らせ、エルム街に送り込む事によって人々に恐怖を、フレディの記憶を思い起こさせようとする。
そのフレディの思惑通りに事は進み見事復活する事ができたものの、ジェイソンの暴走がとどまることを知らない。
ジェイソンの恐怖が人々の記憶から自分を完全に消してしまう事を恐れたフレディは、ジェイソンをあの世に送り返すために戦いを挑む。。。
やはりいかにもアメコミっぽいハチャメチャな展開ですが、こういうノリこそこの2人には合ってますよね。
最後の戦いはいささか盛り上がりに欠けるというか、それぞれの個性が活かされていない気もするのですが、スラッシャー映画界の双璧をなす2人が、同じ画面内でくんずほぐれつしてるのはファンとしては嬉しい限りですね。
ちなみに自分はジェイソンファンですが、あのラストにはまあ納得です。
もうちょっとフレディには笑いを取って欲しかったですが。
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- 2011/07/09(土) 14:47:56|
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ジェイソンX 13日の金曜日 (原題:JASON X )
アメリカ2002年度作品
以前ここで「先入観を捨てて見る事ができれば評価できると思う。残念ながら自分には無理でしたが。」と書きました。
最近、10年ぶりくらいに見直したのでレビューを書き直してみます。
この「ジェイソンX」は記念すべき10作目にしてシリーズ最後の作品となりました。(リメイクは除外)
制作は9作目「ジェイソンの命日」と同じニューラインシネマ。
2010年、ついに生きたまま捕らえられたジェイソン。
クリスタルレイクの研究所でその肉体が研究材料にされようとしていた。
しかしジェイソンが黙って切り刻まれるはずもなく、自ら拘束を解き、政府の関係者を次々と殺害する。
機転を効かせた女性科学者ローワンにより冷凍保存装置に放り込まれたジェイソンは冷凍保存される。
しかしジェイソンが装置に穴を開けたために冷気が吹き出し、部屋ごとローワンも冷凍されてしまう。
それから時は流れ、2455年。地球は環境が破壊され人類は他の惑星に移住していた。
そんな荒廃した地球に、教授と共に学生たちが学習のために訪れ、冷凍されたジェイソンとローワンを見つける。
宇宙船内に運び込まれ、ローワンは蘇生装置に復活、ジェイソンは自慢の生命力で自力で復活を遂げる。
船内で学生たちを殺し始めたジェイソンに、学生に同行していた屈強な兵士たちが立ち向かうが歯が立たない。
最早ダメかと思われた時、女性型アンドロイドが兵器を装備し、ジェイソンの体を吹っ飛ばす。
完全に体の機能を停止したジェイソンだったが、死んだ場所が運悪く蘇生装置の上。
吹き飛ばされた頭、腕、胴、足などを蘇生装置が金属で再生、強靭な体のジェイソンとして生き返らせてしまう。。。
今回も前作同様スピンオフ的な作品ですが、作り手が完全に吹っ切れてます。
ここまでムチャクチャやればもうコメディですね。
前作のラストで地獄に落ちたはずじゃ…なんて事も気にさせないパワーがあります。
そういうパワーが前作には足りなかった。
メタル・ジェイソンはホッケーマスクもデザインが変わってしまいますが、それすら許せてしまいました。
そんな作り手の悪ノリに同調したのがデビッド・クローネンバーグ監督。
この作品ではスタッフとしてではなく、研究所の博士として出演、瞬殺されてしまいます。
ホラー界の大物監督がB級ホラーヒーローにやられちゃうなんて笑えます。
「ジェイソンX」の脚本は、兵士役として出演もしているトッド・ファーマーが書いています。
最近では「ブラッディ・バレンタイン」や「ドライブ・アングリー」にも脚本家&俳優として参加しています。
この人のブッ飛んだ脚本のおかげで、「ジェイソンX」はここまでのパワーを得られたのでしょう。
監督のジェームズ・アイザックはクリス・ウェイラスと共に「グレムリン」やクローネンバーグ作品等の特殊効果を担当し、また「ジェイソンX」の他に数本のホラー映画を監督して、2012年に51歳で亡くなってしまったようです。
そんな経歴を見ると、デビッド・クローネンバーグがこの作品に参加した経緯も何となく見えてきますね。
いや~、以前見た時よりも10倍楽しく見る事ができました。
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- 2011/07/09(土) 14:47:55|
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13日の金曜日ジェイソンの命日 (原題: JASON GOES TO HELL: THE FINAL FRIDAY )
アメリカ1993年度作品
この作品から映画会社がパラマウントから「エルム街の悪夢」のニューラインシネマに移行しました。
それが良くも悪くも…という変化をこの人気シリーズにもたらせています。
冒頭、クリスタルレイクと思わしき森の中で罠にハメられたジェイソンは、狙撃隊の攻撃を受け、体を木っ端微塵にされてしまいます。
肉片と化したジェイソンは遺体安置所へと運び込まれますが、何とそこで心臓のみがドクンドクンと脈を打ち始めます。
それを見た安置所の検視官のおじさん、何かに取り憑かれたようにジェイソン心臓をムシャムシャと食べてしまいます。
これにより検視官のおじさんの体にジェイソンの魂が乗り移り、次々と殺人を繰り返していきます。
すると、そんな信じがたい状況をなぜか全てお見通しの賞金稼ぎのおじさんが突然登場。
一連の殺人は死んだはずのジェイソンの凶行だと言い切り、またジェイソンは血縁の体を得る事で元の自分の体を手に入れる事ができると言い放ちます。
そんな前振りがあり、ジェイソンの妹とその娘と孫がジェイソンに狙われる事になります。。。
もう脚本が最悪です。穴だらけ。
まず、前作パート8でニューヨークの下水に消えたジェイソンはどうやって生き返ったのか、という説明も無し。
また賞金稼ぎのおっさんが何故ジェイソンに詳しいのかも有耶無耶のまま話は進んでいきます。
こういう肝心なストーリーの欠落、勝手な解釈で展開する部分が多く、鑑賞者の解釈に甘えた作りです。
そしてこの作品、お馴染みのホッケーマスク姿でジェイソンが登場するのは最初と最後のほんの僅かな時間のみ。
色々な人間の体を乗っ取って暴れていく訳ですが、後半では「エイリアン」のチェストバスターのようなクリーチャー形態を披露。
シリーズ自体、人気が下降線を辿っていたので起死回生を賭けての大勝負だったのでしょうが、こうなると最早「13日の金曜日」では呼べません。
「13日の金曜日」として見なければまあ見れない程ではないんですが、これは「13日の金曜日」ですからねえ。
人気が陰ってきたとはいえ、ファンが大勢いるシリーズなのにその期待を裏切り過ぎましたね。
ジェイソン愛が感じられないのが猛烈に悲しかったです。
ジェイソン愛が無いのに、所々に他のホラー映画への愛をチラつかせているのもイラっとする所。
「死霊のはらわた」の死の書が出てきたり、ジェイソンにトドメを刺せる剣の雰囲気も何となく「死霊のはらわた」や「オーメン」の剣っぽい。
そして最後の最後、後にジェイソンと対決する事になるあのホラーヒーローとも初共演を果たしています。
でもそんなお遊びが許されるのは、ジェイソン愛のある作品である事が大前提。
制作陣はそれを理解していなかったんですね。
製作にシリーズ生みの親であるショーン・S・カニンガムが名を連ねているにも関わらずです。
ただ、特殊効果はカーツマン/ニコテロ/バーガーの特殊効果会社KNBエフェクツが担当してるので見所は多いんです。
体を真っ二つに引き裂いたり、ドロドロと溶けさせたり、あの手この手で派手な特殊効果を見せてくれます。
特殊効果マンたちは頑張ったのに作品がこれじゃああまりにもかわいそうです。。。
次の「ジェイソンX」共々、「13日の金曜日」シリーズのスピンオフ作品として、パラマウント時代とは切り離して考えるべきだと思います。
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- 2011/07/09(土) 14:02:32|
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13日の金曜日PART8ジェイソンN.Y.へ (原題:FRIDAY THE 13TH PART8 JASON TAKES MANHATTAN )
アメリカ1989年度作品
ジェイソンが修学旅行の船に紛れ込んでニューヨークに上陸してしまうという8作目。
前作の超能力少女に続き、付加価値を持たせた「13日の金曜日」です。
ニューヨークに上陸というアイデアは良かったのですが、個人的にはシリーズ中一番の駄作だと思っています。
まず展開がダルい。
劇中ほとんどがニューヨークへ向かう船の中での殺戮大会なのですが、盛り上がりも無く非常に退屈。
最後の最後になってようやくニューヨークへ上陸し、ここから大暴れするかと思いきや、地味に裏通りや地下でこちゃこちゃやるだけでニューヨークらしい場所での活躍はほんの僅か。
わざわざ舞台をニューヨークに移した意味がない気がしましたね。
あと殺害方法が地味なうえに特殊メイクがショボイので、ホラー映画らしい満腹感がないのもマイナスポイント。
面白くなりそうな要素はあったのにそれを活かしきれていないのがこの作品のダメなところですね。
ユーモアのセンスも悪くなかったのに本当に惜しいです。
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- 2011/07/09(土) 13:38:18|
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13日の金曜日PART7新しい恐怖 (原題:FRIDAY THE 13TH PART7 THE NEW BLOOD )
アメリカ1988年度作品
ジェイソンと超能力少女との戦いを描いたシリーズ7作目。
超能力少女という新要素を用意したことで、マンネリ化していた13金シリーズに新しい風を取り込んだ野心的作品です。
6作目はアクション映画のようにスピーディでしたが、この7作目では様々な凝った仕掛けを用意したことで、今までのシリーズとは違う娯楽性を持たせています。
監督はエンパイアピクチャーズの作品で特殊効果を担当していたジョン・カール・ビュークラー。
監督が特殊効果マンなだけあって、今回はジェイソンの造形にも力が入って骨が見えちゃうくらい腐乱させられてます。
でも体系はがっちりと筋肉質。格好いい。
今まで生き残ったヒロインはキャーキャー逃げ回ってばかりでしたが、超能力少女は能力を駆使して積極的に戦います。
ちなみに、洋風の蛯原友里っぽくてかわいいです。
ジェイソンのメイクは気合が入っているのですが、前作同様ゴアシーンは控え目であまり見せてくれません。
このシリーズも後半は収入が落ちていたようなので、興行を考えて年齢制限を下げるための措置なのかもしれません。
エンディングはファンタジーっぽい結末で、個人的にはホロリとさせられて好きです。
でも人によって好みが分かれるところかもしれませんね。
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- 2011/07/09(土) 13:35:52|
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13日の金曜日PART6ジェイソンは生きていた! (原題:FRIDAY THE 13TH PART6 JASON LIVES )
アメリカ1986年度作品
これは13金シリーズの中で一番アクション要素が強く、またユーモアもあり、話のテンポも良いので最もエンターテイメント色が強い作品です。
(YOU TUBEにはティーザー予告編しかありませんでした。。)
まずオープニングの007のようなジェイソン登場シーンが最高にかっちょいいです。
それからアリス・クーパーが歌うエンディングテーマ「He's back(The man behind the mask)」も素晴らしい。
ストーリーは前作からジェイソンの幻影に悩まされ、精神病院暮らしをするトミーが主役。
今回は悪夢と決別するためにジェイソンの墓を暴き、死んでいることを確認しに行きます。
でもこれが大失敗。墓に眠っていたジェイソンの死体めがけて憎しみをこめて鉄パイプを突き刺すトミー。
そこへ何とタイミング悪く雷が落ちてしまいます。
フランケンシュタインの怪物よろしく息を吹き返すジェイソン。
そこからジェイソン怒涛の殺戮が再開です。
特殊メイクやゴア描写はさほどなく、参加アーティストも前作のマーティン・ベッカーくらいしか知ってる名前がありません。
でもダークヒーローのごとく格好良く描かれたジェイソンにホレボレしちゃいます。
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- 2011/07/09(土) 13:34:05|
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新・13日の金曜日 (原題:FRIDAY THE 13TH A NEW BIGINNING )
アメリカ1985年度作品
題名に「新」が付く作品は亜流作品が多かったりしますが、これについては正統なシリーズ5作目。
とはいってもちょっと番外編的なお話ですが。。。
前作でジェイソンの恐怖から精神を病んだトミーが入所する精神病院で、またもや殺人事件が発生。
犯人は死んだはずのジェイソン?それともジェイソンとの戦いで精神を病んだトミー?
この5作目では犯人探しの要素もあってちょっと異質な13金かもしれません。
マスクのデザインが前作からちょっと変わってるのがポイントかな。
犯人はかなり意外な人でいささか強引な結末ではありますが。。。
殺しの方法はかなり残虐。
皮ベルトで頭蓋骨を締め込んでみたり、目を巨大なハサミで切り裂いたり、発炎筒を口に突っ込んだり。
特殊メイクはデイビッド・ミラーやマーティン・ベッカーが担当。
もちろんお約束の斧やナタも登場しますよ~。
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- 2011/07/09(土) 13:29:04|
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13日の金曜日・完結編 (原題:FRIDAY THE 13TH PART4 FINAL CHAPTER )
アメリカ1984年度作品
個人的には初期の13日の金曜日シリーズで一番好きなタイトルです。
このシリーズ本来のシンプルさが健在で、しかも物語はドラマティックな最後(?)を迎えます。
監督は「ローズマリー」のジョセフ・ジトー。
特殊メイクは自ら創造したジェイソンに止めを刺すべくトム・サヴィーニが戻ってきています。
殺し方はノコギリで首を切ったりする大技もありますが、刃物が体を貫通するパターンが多いです。
彼の得意パターンですね。
素手で頭蓋骨を潰したり、顔面にナタを食い込ませたりといった殺人シーンもトム・サヴィーニらしいです。
またホッケーマスクの下の醜いジェイソンの顔と、その死に様も見ものです。
ちなみにケビン・イェーガーも参加しています。
物語の鍵を握るのはコリー・フェルドマン演じるトミー・ジャービス少年。
このホラー映画マニアの少年についにジェイソンは倒される事になります。
しかしこの後トミーはジェイソンの影に怯えて生きる事になるのです。。。
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- 2011/07/09(土) 13:23:58|
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13日の金曜日PART3 (原題:FRIDAY THE 13TH PART3 )
アメリカ1982年度作品
これは80年代に一瞬起こった3D(立体)映画ブームに乗って作られた作品です。
DVDなどは普通の2D映像ですが、こちらに向かって何かが飛んできたり突き出してくるようなシーンが多いのが特徴。
また3Dとして作られたせいかどうかは不明ですが、画質がちょっとザラザラと荒れたような感じです。
見るに耐えない程ではありませんでしたが、できればデジタルで補正した映像で見てみたいですね。
ついでに、今の技術でこの作品を立体映像として見る事ができたら最高なんですが。
この作品でジェイソンはついにあのホッケーマスクを被ります。
そしてこの時点ではまだ人間っぽい風貌のジェイソンですが、既に不死身のようなタフさ。
首にロープをかけて突き落とされても、額を斧で割られても、ひたすら起き上がってきます。
格好いいわあ。
殺しの道具は包丁、編み棒、干し草フォーク、水中銃、ナタ、火消し棒など。
中でも逆立ちしている状態で股間からナタで切り裂かれるのと、真っ赤に焼けた火消し棒はキツイ!
あと素手で顔を押しつぶして眼球がポーンッ!と飛び出るところは可笑しいです。
特殊メイクアーティストは知らない名前が並びます。
しかし、クレジットこそはありませんが、スタン・ウィンストンと前作のカール・フラートンが参加しているそうです。
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- 2011/07/09(土) 13:19:55|
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13日の金曜日PART2 (原題:FRIDAY THE 13TH PART2 )
アメリカ1981年度作品
初めて劇場で見たホラー映画です。当時小学2年生。泣きそうでした。。。
1作目はジェイソンの母親が死んだ息子の復讐として惨劇を引き起こし、最終的にアリスに殺されてしまいました。
この2作目では死んだとされていたジェイソンが母親の復讐のために登場!
ジェイソンは死んだはずじゃ・・・なんて野暮な事は考えずにいきましょ。
だって1作目の最後だって夢か現か曖昧なままでしたし。
ちなみに今作のジェイソンは例のホッケーマスクは被っておらず、エレファントマンのような麻袋を被っての登場です。
ホッケーマスクも格好良くて好きですが、この麻袋ジェイソンの方が不気味さでは上ですね。
また最後に見せる素顔もなかなかに不気味です。
使用する凶器は、アイスピック、ナタ、ナイフ、ワイヤー、ハンマーなど。
特殊メイクはアカデミーメイクアップ賞にノミネートされたりもしているカール・フラートン。
ジェイソンの素顔の他、ナタで顔面割りなど見せ場がいくつかあります。
また今作では、伝説の“事の最中”に二人まとめて串刺しのシーンも見れます♪
監督のスティーブ・マイナーはこれがデビュー作で、次のPART3も監督を務めます。
その後「ガバリン」や「フォーエバー・ヤング」、「ミスターソウルマン」なども監督してます。
最近では「死霊のえじき」のリメイク「デイ・オブ・ザ・デッド」も監督してましたね。
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- 2011/07/09(土) 13:18:00|
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13日の金曜日 (原題:FRIDAY THE 13TH )
アメリカ1980年度作品
公開当時小学生だった自分は、「13日の金曜日」というタイトルと、枕に血のついた斧が刺さったチラシに恐怖を覚えました。
興味はあったものの劇場へ足を運ぶ勇気は無く、のちにテレビで見て衝撃を受けました。
ナイフで切り裂かれる咽喉、顔面に突き刺さった斧、ベッドの下から突き出てくるナイフと、小学生にとってあの直接的な描写は余りに刺激的でしたね。
そんな特殊効果を担当したのは「ゾンビ」のトム・サビーニ大先生。さすがです。
キャンプ場の監視員が仕事もせず、いちゃついてる間に息子ジェイソンが溺れて死んだことを根に持つ母親が、営業を再開したキャンプ場の監視員を片っ端から殺していくお話。
それまでの殺人鬼映画は、被害者を散々追い掛け回して怖がらせた挙句にグサッ!といきましたが、13金シリーズは気付いたら刺さってました、ってくらい呆気なくいくのが斬新でした。
まだ無名のケビン・ベーコンもサクッと殺られちゃってます。
監督はショーン・S・カニンガム。
ウェス・クレイブンと「鮮血の美学」を作って世界中に衝撃を与えた人です。
音楽はハリー・マンフレディーニで、殺人鬼が迫ってくるようなスリリングな曲を提供。
特に「チッ・チッ・チッ・チッ・・・ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」は印象的でした。
ちなみに「Kill her, Mommy.」が語源で「キッ・キッ・キッ・キッ・・・マッ・マッ・マッ・マッ」が正解なんだそうです。
「13日の金曜日」が登場した1980年以降、さまざまなスラッシャー映画が登場。
その全てがこの作品から生まれたと言っても過言ではないと思います。
この作品もその後のホラー映画の歴史を変えた1本と言えます。
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- 2011/07/09(土) 13:16:16|
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13日の金曜日 (原題:FRIDAY THE 13TH)
アメリカ2009年度リメイク作品
「テキサス・チェーンソー」のマイケル・ベイ製作総指揮&マーカス・ニスペル監督コンビがリメイク。
名作「悪魔のいけにえ」を冒涜するかの如く超駄作としてリメイクした前科がある二人なので、正直、期待はしていませんでした。
ところが嬉しい誤算。余計な事はせずにシンプルにリメイクした姿勢は非常に好感が持てました。
特に本編へ入る前のプロローグの作り方が上手で、冒頭からグイグイ引き込まれてしまいました。
ただ、唯一文句を言わせてもらいたいのは、ねちっこい殺し方。
あれはジェイソンらしくない。
寝袋に人が入ったまま木から吊るして下の焚き火で火あぶりとか、そんな回りくどい方法は選びませんよ。彼は。
ただ、基本的に近年のリメイク&続編ブームは否定的に見ているのですが、そんな中でもこの作品には及第点をあげてもいいですね。(と、上から目線で言ってみる) 続きを読む
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- 2011/07/09(土) 12:37:32|
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エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア (原題:WES CRAVEN'S NEW NIGHTMARE)
アメリカ1994年度作品
「エルム街の悪夢」の7作目ですが、一応シリーズは前作6作目「ファイナル・ナイトメア」で完結しているので、本作は番外編といった感じです。
主人公は1作目でヒロインであるナンシーを演じ、3作目にも出演した女優ヘザー・ランゲンカンプ。
しかも本人役で登場しており、「エルム街の悪夢」出演者&製作者の夢に現れたフレディと対決する事になります。
「エルム街の悪夢」で有名になったヘザーは、特殊効果マンの旦那チェイスと、息子ディランと幸せに暮らしていた。
しかし夢にフレディが現れるようになり、電話からは映画で使われた「1.2. Freddy's coming for you.」という歌が聞こえるようになる。
そんな折、「エルム街~」の制作会社であるニューラインシネマに呼び出され、会長のロバート・シェイか生みの親であるウェス・クレイブン監督が、現在新作の脚本を執筆している事と、再度出演して欲しいという話を聞かされる。
一連の不気味な事件もあって出演を断って家に帰ると、息子ディランに何かが憑依したような異様な態度に。
息子の状態を電話で聞いた旦那のチェイスは、映画撮影中の現場から一路自宅を目指してクルマを走らせる。
しかし居眠り運転しかけた瞬間、シートから鉄の爪が飛び出し、チェイスの胸を抉る。。。
映画の中の存在だったフレディが、シリーズ完結によって映画と言う束縛が解け、現実世界に現れようとして関係者を襲い始めたのだった。
そしてフレディの魔の手は、ヘザーの息子ディランへと向けられる。。。
このフレディは、見た目こそ焼け爛れた皮膚に鉄の爪、赤&緑のセーターに黒い帽子といった姿ですが、過去のフレディとは雰囲気が違います。
それはフレディというキャラクターに古代の悪魔が乗り移って、現代に復活しようとしているからなんです。
あの陽気で人をバカにしたようなキャラではなく、ひたすら邪悪な雰囲気を出しまくっています。
このように、フレディであってフレディでない…という微妙な存在を、過去とは少し違うタッチの特殊メイクで表現しているのが分かります。
パッと見た感じはフレディだけど、爪のデザイン、肌のタダレ具合、目つきなどが別物。
このフレディの特殊メイクは1作目のフレディと同じデビッド・ミラーが担当しています。
フレディを作り出した張本人が、新しいフレディ像を再構築した訳ですね。
またその他の特殊メイクシーンは、トム・サビーニ一門のグレッグ・ニコテロらが結成したKNB EFXが担当。
…とはいっても、今回は人がバンバン殺される展開ではないので、それほど派手な特殊効果やゴアシーンはないのですが。
今作一番の見所は、やはり「エルム街の悪夢」関係者が本人役で大挙出演しているところでしょう。
ヘザー・ランゲンカンプに始まり、フレディ役のロバート・イングランド(しかもフレディの悪夢に悩まされる!)、ナンシーの父親役のジョン・サクソン、監督のウェス・クレイブン、ニューラインシネマ創業者でありプロデューサーのロバート・シェイなどが全て本人役で出てきます。
ウェス・クレイブンもロバート・シェイもそれなりに台詞があってしっかり演技しています。
またニューラインシネマの社屋やオフィスでもロケーションされており、スタッフの内輪ウケ&悪乗りで作られた映画という気がしますね。
何だか同窓会を見ているようです。
でもファンなら間違いなくその悪乗りを一緒に楽しめます!
微笑ましくて思わずクスッと笑っちゃいますよ。
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- 2011/07/09(土) 12:33:45|
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エルム街の悪夢 ザ・ファイナルナイトメア (原題:FREDDY'S DEAD THE FINAL NIGHTMARE)
アメリカ1997年度作品原題は「FREDDY'S DEAD」。6作目にしてついにフレディに最後の時が訪れます。
今回はシリーズ中で最も趣の異なる演出がされています。
それはスタッフの各役割を見ても明らか。
まず監督は、シリーズを通してプロデュースなどで参加してきたレイチェル・タラレイ。
後に「タンクガール」のポップな演出が評価される女性監督です。
そして監督の考えたストーリーを脚本化したのは、ニューラインシネマの社長でもあるマイケル・デ・ルカ。
この人ってプロデューサーだと思ってたら脚本なんかも書けるんですね。
さらに作品のイメージを大きく変えた要因の一つとして音楽の存在もあります。
なんとブライアン・メイが音楽を担当しています!…といっても、クイーンじゃないですよ。
マッドマックスなどの映画音楽を担当してきたオーストラリア出身の映画音楽家です。
彼の音楽が、過去の「エルム街」シリーズとはかなりイメージが違う印象を受けます。
さて、お話は、ジョンという少年の夢の中にフレディが現れる所から始まります。
前作で地獄に連れ戻されたはずのフレディがどうやって力を取り戻したのかは描かれていません。
ちょっとずるいです。
ジョンはフレディによってスプリングウッドという町に放り出される。
その時、石に頭をぶつけて記憶を無くしてしまう。
記憶を無くしたまま町を彷徨っている所を警官に保護され、少年矯正施設へと連れてこられる。
そこの職員でジョンの面倒を見る事になったマギーは、ジョンのポケットに入っていた新聞の切り抜きに目を奪われる。
その新聞には、スプリングウッドに棲むフレディ・クルーガーの妻が行方不明になった事が書かれていた。
ジョンの記憶の手がかりを探すために新聞に掲載された場所へとバンを走らせるマギーとジョン。
そのバンには施設の少年と少女たちが隠れて乗り込んでいたため、5人で問題の場所を探す羽目に。
しかし辿り着いた場所は子供が1人もいない不思議な町だった。
異様な空気を感じたマギーは、無関係の3人の子供たちにバンのキーを渡し、施設へと戻るように伝える。
3人はバンを走らせるが迷宮のような町から出ることができない。
疲れ果てた3人は空き家を見つけて休憩するが、その家はかつてナンシーが暮らしていたあの家だった。
一方、自分がフレディの息子ではないかと疑心暗鬼になっているジョンのため、フレディの事を調べるマギーたち。
しかし、仲間の危機を察したジョンはその夢の中へ飛び込んでいくが、仲間はフレディに襲われ次々と命を落としていく。
またジョンもフレディから「娘をここに連れてくるための囮だった」と聞かされた後に、フレディに殺されてしまう。
なんと、マギーがフレディの娘だったのだ。
自宅地下で子供殺しの証拠を見つけた妻を殺したフレディだったが、逮捕され、娘マギーを取り上げられてしまったのだった。
その後、責任能力が認められず無罪となったフレディは、殺した子供の親たちに火を放たれる。
父親の全てを知ったマギーは、フレディの息の根を止めるため、自ら眠りへとおちてゆく…。
フレディが結婚して家庭を持っていた事や、子供の頃から自傷癖がある事、力の源が夢魔だったといった新たなフレディの過去が明らかになっていきます。
そういった新要素は面白いのですが、盛り上がりに乏しくグダグダ感があります。
レイチェル・タラレイはこれが監督デビュー作ですが、後に監督する「タンク・ガール」のような吹っ切れた勢いはまだ感じられません。
このグダグダ感は脚本に起因するような気もします。とにかく雑な印象。
アリス・クーパー演じるフレディの継父が登場し、フレディを折檻します。
母親は尼僧で、誤って閉じ込められた精神病棟で患者に襲われてフレディを身篭った事が過去に明かされています。
神に仕えていた母親が、そんな折檻親父と結婚するでしょうか?
こういう細かい疑問符が積み重なって映画と自分との距離がどんどん開いていくのを感じるのが残念。
また最後だというのにフレディが登場するシーンや活躍場面が少ないのも理解に苦しみます。
今回殺されるのは男子3人で、殺され方も地味です。
おまけにフレディのトレードマークである鉄の爪は一度も使いません。
フレディなのに爪で殺さないってどうなのよ?
ちなみにフレディのメイクは例の如くデヴィッド・ミラー。
その他特殊メイクはジョン・ビュークラーなどが手掛けています…が地味なんですよ、とにかく。
あとこの作品、3D映画として劇場公開されました。
だから時々画面に向かって物が飛んでくるシーンがあるのはそのためです。
また登場人物が突然、3D映画用メガネ(昔ながらの赤/青セロファンタイプ)のメガネをかけるシーンがあります。
話の流れとしては???なんですが、きっと劇場で鑑賞している時は笑いのポイントだったのでしょうね。
一世を風靡した人気シリーズを締めくくる作品としてはあまりにもお粗末と言わざるを得ません。
こんな形で終わらせてしまったらフレディも浮かばれません。
この「FINAL NIGHTMARE」を見るに見かねた…のかどうかは分かりませんが、生みの親であるウェス・クレイブン監督が後に7作目を撮ります。
「これがファイナルじゃなかったのかよ!」なんて突っ込みたくなりますが、7作目は番外編的な扱いとなっており、現実の世界に現れたフレディに本当の意味でとどめを刺すことになります。(さらに番外編でもう一度甦ってジェイソンと戦いますが…)
ファンとしてもこのグダグダ6作目で終わらなくて良かった、というのが本音ですね。
ちなみにこの6作目、ゲストが豪華です。
アリス・クーパー、ジョニー・デップ、ロザンヌ・バー、トム・アーノルド、ゲストじゃないけどヤフェット・コットー。
みんな出演した事を後悔しただろうなあ。
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- 2011/07/09(土) 12:27:00|
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エルム街の悪夢5 ザ・ドリームチャイルド (原題:A NIGHTMARE ON ELM STREET 5:THE DREAM CHILD)アメリカ1989年度作品
シリーズ最低の売り上げ、批評家からもファンからも酷評されまくった人気シリーズ5作目。
でもなぜか個人的に嫌いじゃないんですよねえ。
シリーズで最も売れて、人気も評価も高い4作目よりも断然5作目の方が好き。
まあ完成度で言ったら決して高くないですし、脚本も雑。
盛り上がらないまま終わるラストもどうかとは思うんですが、意外と見れちゃうんですよねえ。自分は。
前作でフレディを倒したアリスとその彼氏ダンは、無事高校を卒業して社会へ踏み出そうとしていた。
そんな矢先、アリスは眠っている訳でもないのに、まるであの頃の悪夢の中のような世界に紛れ込んでしまう。
そしてそこには、夢の中で倒したはずのフレディがまたもや現れる!
間一髪で逃げたアリスだったが、眠っているわけでもないのにフレディが現れた事に戸惑う。
さらには過去にアリスが持っていたドリームマスターの能力(夢をコントロールする力)が通用しなかった。
そんな中、アリスの友人たちが眠っている間に次々とフレディに殺されていき、ついにはダンまでもが殺されてしまう。
ショックで気を失ったアリスは病院に担ぎ込まれ、検査の結果、ダンの子供を妊娠している事を告げられる。
医者に胎児は一日中眠り続けている事を聞かされたアリスは、自分のお腹の中で眠っている赤ちゃんの体を乗っ取り、この世に復活しようとしているフレディの企みを知る。
母となったアリスは子供を守るため、フレディの母であるアマンダ・クルーガーの亡霊と共に、再度フレディに立ち向かっていく。。。
眠っている胎児の夢を母親であるアリスが共有するというアイデアが面白いです。
自分は寝ていなくても、胎児の夢にフレディが現れると自分も同様にその悪夢を見る羽目になります。
しかも胎児はほとんど寝て過ごしている訳ですからこれはたちが悪い。
アリスの意思とは関係なくフレディと対峙する事になる訳ですから。
今回のフレディの復活方法は、赤ちゃんがキーワードとなる展開を暗示するかのような甦り方。
夢の中でアマンダが産み落としたベイビーフレディが、例の赤/緑のボーダーのセーターに潜り込むとムクムク大きくなり、元の体を取り戻します。
ベイビーフレディのデザインがクリーチャーっぽくて、変態殺人鬼というフレディのキャラクターがブレてるのが気に掛かりましたが、個人的には面白いと思いました。
ちなみに最後は母性や母胎が武器となってフレディを倒すことになります。
胎児に入り込んだフレディを、アリスの意思で自分の体から分離します。
融合した体が剥がれていくシーンが最後の見所です。
そしてアリスの胎内から追い出されたフレディを、アリスの子供(なぜか夢の中では5~6歳?の少年姿)が被害者の霊に力を借り、体の自由を奪います。
そこに現れた生みの親であるアマンダ・クルーガーは、フレディを自分の胎内に引き戻してしまうという驚きの展開。
そしてアマンダはフレディと共に地獄の奥深くへと落ちてゆくのでした。
表現方法や盛り上げ方、また最後の締め方などはちょっと強引ですが、このアイデアも面白かったと思います。
個人的にこの作品の一番の特徴は、3作目と4作目のエピソードを受け継いでいるところだと思うんです。
前作を見ていない人に対する配慮なのかどうかは不明ですが、前作の生き残りを冒頭でいきなり殺して、全く新しい物語を始めるシリーズ物が多い中、3作目の フレディ誕生秘話を物語の中心に持ってきたり、4作目で生き残ったキャストをしっかりと再度主演に置いたストーリーは、過去のシリーズを見てきたファンに とっては好感度が高い。
そこははっきり言って評価してます。自分は。
でも3作目の神秘的なアマンダのイメージがちょっと崩れちゃったのは残念。
監督は「プレデター2」やトミー・リー・ジョーンズがIRAのテロリストを演じた「ブローン・アウェイ」を手掛けたスティーブン・ホプキンス。
「プレデター2」はアレですが、「ブローン・アウェイ」は結構好きな作品です。
世間の評価がイマイチでも個人的にこの監督とは妙にウマが合うのかもしれませんねえ。
脚本はシルベスター・スタローンの「デイライト」や「ダンテズ・ピーク」を手掛けるレスリー・ボーヘン。
他にも色々と活躍している脚本家なんですが、「エルム街の悪夢5 ザ・ドリームチャイルド」ではその手腕を発揮し切れなかったようですね。
もう少し見てる側に説得力を感じさせるための詰めが必要だったように思います。
特殊メイクは、例の如くフレディのメイクはデビッド・ミラー。今回はフレディベイビーの制作も担当。
アリスの彼氏ダンがYAMAHAのV-maxと体が融合していくシーンを担当したのはR.クリストファー・ビッグス。
このシーンはなかなかインパクトでかいです。
その他特殊効果関係はKNBエフェクツのカーツマン、ニコテロ、バーガーが3人揃って参加。
トッド・マスターズ、ダグ・ベズウィックなど、有名どころが揃っています。
ちなみにスペシャルサンクスに私の大好きなラッセル・マルケイ監督の名前があったのがうれしかったです!
世間の評価はさんざんですが、まだ未見の方がいるなら試しに見ても良いんじゃないかと思います。
もしもつまらなくても私は責任取りませんので悪しからず。。。
テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画
- 2011/07/09(土) 12:26:00|
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エルム街の悪夢4 ザ・ドリーム・マスター (原題:A NIGHTMARE ON ELM STREET 4:THE DREAM MASTER)
アメリカ1988年度作品
この後「ダイハード2」に抜擢されるレニー・ハーリンが監督を務めた4作目。
当時、劇場で大ヒットしましたね。
3作目で葬られたはずのフレディが生き返ってしまう。
そして前作の生き残り、クリステン、キンケイド、ジョーイを殺してしまう。
代わりにフレディと戦うことになるのが新ヒロインのアリス。
夢をコントロールすることが出来るドリームマスターであるアリスは、その能力を活かしてフレディと対決する。
個人的には前作で生き残った少年少女をみんな殺してしまう展開がショックでした。
しかもクリステンはパトリシア・アークエットからチューズデイ・ナイトに代わってしまったのもマイナス。
パトリシア・アークエット、結構好きだったりするので。
脚本は後に「L.A.コンフィデンシャル」や「ミスティック・リバー」やなどで高く評価され、その他ハリウッドの大作も多数手掛けるブライアン・ヘルゲランド。
レニー・ハーリンとブライアン・ヘルゲランドなんて今聞くと凄く豪華ですが、この当時は二人ともまだ新人だった訳です。
自分はこの作品は劇場で見て、その後もビデオを借りたり、今じゃDVDも所有して何度も見ているんですが、ずーっと不思議に思える箇所がいくつかあるんです。
ますフレディの復活方法が???。
3作目の最後でフレディが埋葬された所に犬がおしっこをかけるのですが、犬の膀胱からはおしっこの代わりに炎が噴出!
その炎が地面の上を一直線に走ったかと思うと、突如地割れが発生!
その地割れの中からフレディが登場します。
犬はキンケイドの飼い犬。とても特殊能力があるとは思えません。
そして犬がフレディを掘り起こす理由も説明されず。
よく分からないうちにジャーン!とフレディが復活しちゃいます。
犬の名前がジェイソンだったから、連続殺人鬼仲間のジェイソンがフレディに救いの手を差し伸べたって事!?
あとフレディの倒し方もよく分からず。
鏡をフレディに向けて自分の姿を見せてやると、フレディの中に閉じ込められた犠牲者たちの魂が暴れだしてフレディをバラバラに引き裂いてしまいます。
ドリームマスターの童歌みたいのが登場して、その中で姿を見せてやると云々という歌詞が歌われてはいるものの、なぜそれでフレディを倒せるのかイマイチよく分からず。
こういった抽象的な表現が多く、見る側の判断に委ねている印象が強いです。
仕掛けは派手になり、予算も大幅にアップした事が伺えます。
特殊効果に携わったスタッフの数もかなり多く、シリーズ中最もスケール感の大きな作品という印象です。
特殊メイクはスーパーバイジング・プロデューサーに、エンパイアピクチャーズの黄金期を支え、「13日の金曜日PART7」の監督でもあるジョン・カール・ビュークラー。
フレディのメイクなどを担当したのは2作目、3作目に続いてケビン・イェーガー。そのスタッフに、後にグレッグ・ニコテロ達とKNBエフェクツを立ち上げるハワード・バーガーの名前もありました。
女性がコキブリに変身するシーンは日本人の特殊メイクアーティスト、スクリーミング・マッド・ジョージ。
フレディーの最期は様々なハリウッド大作も手掛けるスティーブ・ジョンソンが担当。
メカニカルエフェクツは「13日の金曜日」シリーズなどに参加してきたマーティン・ベッカー。
このように特殊効果スタッフを見ても、豪華なメンバーを用意して気合入れて作ったのが感じられますね。
この作品の前にホラー映画「プリズン」でそれなりの評価を受けていた事もあり、まだ若手監督でありながらレニー・ハーリンは娯楽作品として手堅くまとめた印象です。
仕掛けは凝っているのですが、全体的にちょっと印象が薄く、あっさりしていて記憶にあまり残らないのが惜しい。
テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画
- 2011/07/09(土) 12:25:45|
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エルム街の悪夢3 惨劇の館 (原題:A NIGHTMARE ON ELM STREET 3:DREAM WARRIORS)
アメリカ1987年度作品
フレディの悪夢に悩まされ、精神病院に入れられたエルム街の少年少女を、1作目のヒロイン、ナンシーが助けに来る。
一段と仕掛けが派手になり、フレディの悪乗りもパワーアップ。
個人的にはシリーズ中最もテンポがよく、ポップな印象があって一番好きなのがこの3作目です。
主人公はロザンナ・アークエットの妹でTVシリーズ「ミディアム」や「トゥルーロマンス」にも出演しているパトリシア・アークエット。
「マトリックス」のモーフィアス役、ローレンス・フィッシュバーンも出てます。
悪夢により自殺未遂を犯したクリスティンは精神病院に入院させられる。
病院には同様にフレディの悪夢に悩まされるティーン・エイジャーたちが大勢居た。
病院の医者たちは子供たちが口にするフレディの事には耳を貸さず、精神的な問題として片付けていた。
そんな病院へ新しく赴任してきたのが悪夢の権威、ナンシー・トンプソン。
1作目でフレディを倒した後、ナンシーは悪夢の研究を行っていたのだ。
子供たちの良き理解者となったナンシーは、少年、少女たちと共に、集団催眠によって同じ夢の中に入り込み、夢の戦士「ドリーム・ウォリアーズ」としてフレディに戦いを挑む。
制作陣も豪華で、監督は後にジム・キャリーの「マスク」やシュワルツェネッガーの「イレイザー」を監督するチャック・ラッセル。
脚本は監督自身に加えシリーズ生みの親であるウェス・クレイブン、「グリーンマイル」の監督フランク・ダラボンという豪華さ。
シリーズ中で一番テンポが良いのがこの3作目ではないでしょうか。
あとLAメタルバンド、ドッケンが歌う主題歌「Dream warriors」が格好いいです!
テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画
- 2011/07/09(土) 12:21:37|
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エルム街の悪夢2 フレディの復讐 (原題:A NIGHTMARE ON ELM STREET 2:FREDDY'S REVENGE)
アメリカ1986年度作品
1作目の主人公、ナンシー・トンプソンが住んでいた家にその後引っ越してきた少年、ジェシーが主人公。
フレディが夢の中から現実世界に戻るため、ジェシーの体を乗っ取ろうとします。
特殊効果がより凝ったものになり、派手な仕掛けが増えています。
公開当時衝撃的だった主人公の腹をフレディが突き破って現れるシーンを始め、自分の頭を引き裂いて脳味噌を見せびらかせたり、ジェシーの舌を蛇のように伸ばしてみたりと、フレディの暴走はパワーアップ。
また暗闇に紛れていた1作目よりもフレディの顔はよく見えており、彼のファンには嬉しいところ。
特殊メイクはマーク・ショストロムやケビン・イエーガーらが担当しています。
特殊メイクはグレードアップしているものの、前作のような象徴的なシーンが少ないのでインパクトは弱め。
ストーリーも基本的には主人公が男になった以外、新しい展開はないです。
むしろ前作に対しマイナスなのが、夢の中の怪人というフレディのキャラクターが余り活かされていない点。
主人公が追い詰められていく感じが希薄なのも怖さを削いでしまっていますねえ。
監督は後に傑作B級SFホラー「ヒドゥン」を撮るジャック・ショルダー。
「ヒドゥン」は世間の高い評価通り素晴らしい娯楽作品だったのに、その手腕はこの「エルム街の悪夢2」では活かされなかったのが残念です。
まあそれもシリーズ物スラッシャーホラーの定番パターンは守られているので安心して見れるのですが。
ちなみに、「エルム街の悪夢」シリーズ各作品を自分が好きな順に並べると…
惨劇の館(3作目)→1作目→ザ・リアルナイトメア(7作目)→フレディの復讐(2作目)→ザ・ドリームマスター(4作目)→ザ・ドリームチャイルド(5作目)→ザ・ファイナルナイトメア(6作目)
…ということで、この2作目もそれほど嫌いじゃないんですけどね。
テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画
- 2011/07/09(土) 12:18:33|
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